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Manager’s notes

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マネージャーの役割・スキルなどについて考えをまとめるためのノート
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2024年4月の記事一覧

ピープルマネジメント:ポジティブ・フィードバック

前回は、信頼関係を構築するために傾聴(アクティブ・リスニング)のスキルが重要であることを説明した。 今回は、ポジティブ・フィードバックについて取り上げる。 ポジティブ・フィードバックは、組織内での個人の成長やパフォーマンス向上を促進するための重要なコミュニケーション手段である。ポジティブ・フィードバックは、個人が成功や優れた行動を示した際に、その成果や強みを認識し、称賛することである。これによリ、個人は自信を深め、継続的な成長とパフォーマンス向上に向けた意欲を高めることが

ピープルマネジメント:傾聴(アクティブリスニング)

前回は、自己開示によってマネージャーとメンバーの相互理解を深めることが信頼関係の構築に有効であることを説明した。 マネージャーは他者とコミュニケーションを取る機会が多くなる。そのため、コミュニケーションを円滑にするための重要な手段として「傾聴(アクティブ・リスニング)」が非常に重要なスキルとなる。 傾聴とは、単に相手の言葉を聞くだけではなく、その内容や意図を理解し、相手の感情やニーズに共感することである。傾聴では、相手の発言に真剣に耳を傾け、相手の立場や視点を尊重し、適切

ピープルマネジメント : ザイオンス効果による信頼構築

前回は、ピープルマネジメントにおいて信頼関係を築くことの重要性について説明した。信頼関係が築けていないとマネージャーの言葉がメンバーに届かず、どんなに優れた戦略を立案できたとしても現場で実行されず、チームが機能しない。 では、どのように信頼関係を築いていけばよいのか? 信頼関係を築く方法として、ザイオンス効果を利用する方法がある。 ザイオンス効果は1954年にアメリカの心理学者、ジョセフ・ザイオンスによって発見された社会心理学の分野で用いられる概念の一つである。人間は相

ピープルマネジメント:自己開示による信頼構築

前回は、ザイオンス効果、接触を継続することで相手に対する好意や信頼が高まるという基本的な心理原理、を応用して、マネージャーとメンバーの信頼構築のために 1 on1 などの接触を増やすことが有効であることを説明した。 マネージャーとメンバーの信頼関係を築くために、自己開示は非常に重要である。自己開示とは、自分自身に関する情報や感情を他者と共有することである。以下では、自己開示が信頼関係構築にどのように役立つか解説する。 まず、マネージャーが自己開示することによって、メンバー