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ピープルマネジメント : ザイオンス効果による信頼構築

前回は、ピープルマネジメントにおいて信頼関係を築くことの重要性について説明した。信頼関係が築けていないとマネージャーの言葉がメンバーに届かず、どんなに優れた戦略を立案できたとしても現場で実行されず、チームが機能しない。

では、どのように信頼関係を築いていけばよいのか?

信頼関係を築く方法として、ザイオンス効果を利用する方法がある。

ザイオンス効果は1954年にアメリカの心理学者、ジョセフ・ザイオンスによって発見された社会心理学の分野で用いられる概念の一つである。人間は相手との接触を継続することで、相手に対する好意や信頼が高まるという基本的な心理原理に基づいている。言い換えると、人はよく知っている相手や頻繁に接触する相手に対して、自然と好意を持つ傾向があるということである。

ザイオンス効果は、定期的に接触を重ねることで、お互いの距離感が縮まり、信頼関係を築くことができる。マネージャーはこのザイオンス効果を活用して、日常の挨拶や1on1ミーティングなどでの頻繁なコミュニケーションによってチームメンバーとの信頼関係を深めることができる。

今回はザイオンス効果を活用して信頼関係を築く方法について説明した。ほとんど話したことがない人よりも頻繁に話す人のほうが親密になることを利用した方法である。もちろん、ただ接触回数を増やすだけでは不十分である。
次回以降では、自己開示、傾聴(アクティブ・リスニング)、ポジティブ・フィードバックなどについて説明する。

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