FtMとFtX、結婚指輪をつくる
先日、パートナーシップ届出をしたという記事を投稿した。それが2022年1月のことで、その年のGWには、パートナーシップ届出を記念して結婚指輪を制作した。
実はそれより前から、我が家では結婚指輪プロジェクトが進行していた。カタログを取り寄せたり、店舗にいってみたり。どのブランドも魅力的だったが、最終的にはLGBTフレンドリーであることを明確に打ち出しているか否かが判断のポイントになった。
今回制作を依頼したのは、表参道にある
SORA。SORAは、東京レインボープライドの協賛企業の一つで、その年のプライドフェスティバルにもブースを出展していた。
お店でも、壁に個室のドアがついてるタイプのトイレだったり、書類の表記が「指輪I」「指輪II」だったりと、セクシュアリティ関係なく利用しやすくなるような工夫がそこかしこにほどこされていた。
SORAの特色の一つが、カラーリング。ジルコニウムという素材を加工することにより、1〜8色のグラデーションにできるそうだ。SORAにするなら絶対6色レインボーにしたかった。
相談の結果、日常生活・冠婚葬祭にもなじむように、外側はシンプルなシルバー、内側がレインボー、上下にそのレインボーがちらっと顔をだす、というデザインとなった。
指輪の内側には、「We Are Still Fucking Here」と刻印した。これは、映画「メジャーさん!」に登場する言葉で、「クソみたいな世界だけど、私たちはここにいる」という意味だ。「メジャーさん!」は、黒人のトランスジェンダー女性が主人公のドキュメンタリー映画だ。映画に登場する何人ものトランス女性が口々に「I'm still fucking here!」と宣言するラストシーンが印象的だった。カラーをレインボーにするからには、何かしらプライドに関する言葉にしたかったので、先達の言葉を引用させていただいた。
二人のプライドが、また一つ形になった。
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