ミー劇場
脚本演出監督主演:ME
わたしはミー劇場の舞台上の主人公を演じています。
しかし、わたしは本番が始まってすぐ、台本はすべて忘れてしまいました。だからこの劇は、本番一発勝負の即興です。
わたし次第で、喜劇にもできますし、悲劇にもできす。
(どんな感情を抱くかは、エネルギーの発生という点では一緒なので問題なしです。その感情への向き合い方が、この劇の展開を決めていきます。)
話を進めていくごとに、主人公は、最初の設定を徐々に思い出すこともあるでしょう。(無意識に、ときには明確に)
この劇のテーマを思い出せたら、方向性が見えてきて、話を進めやすくなるかもしれませんね。
もう一歩引いた視点で見ると、そういえば監督もわたしでした。
主役のわたしが、監督の存在を思い出し、信頼すれば、いきあたりばったりで進めていたところ、もうちょっと冷静に、もしくはもっと集中して役に没頭することができるかもしれません。
監督側のわたし、という視点で見た際に、あなたなら主人公をどのように動かしたいですか?
信頼関係が構築されれば、監督が、主役のわたしをうまく操作することができるわけですから、この劇は“わたし”のやりたい放題というわけです。
“〜しなくてはならない”
正直嫌だと思っていることをする
“〜だから~できない”
正直な欲を諦めることをする
を、演じることもできるし
“〜したい”
正直な自分の気持ちに答えるだけをする
を、演じることもできます。
この劇場は、すべてわたしの世界。
自由なのです。
#人生
この劇での台本は、あくまで予定。
主役は演じているという感覚は一切なく、本気で驚いたり、喜んだり、怒ったり、悲しんだりします。
このライブ感が、この劇場の醍醐味なので、あえて台本を忘れるように設定されています。それも演出です。主役は主人公になりきっているのです。
ただ、主役は台本に書かれていた、要点はクリアにしていく必要があります。
それは、前回の劇で演じきれなかった点を踏まえて、
『今回はこういった設定にしてコレを達成しよう!』
といった前回演じた役、劇からの学び、脚本家の意図が含まれています。
もしかしたら、7回前、もしくは40回前の公演での学びを今回の劇に盛り込んでいるかもしれません。
その要点をすべてクリアにし、今回の劇でなんの後悔もなく、主人公を演じきれれば、晴れてこの劇場での主役を卒業です!
ようやく里帰りができます。
そして、別の劇場での活躍が待っています!
おめでとう!
ちなみに、まだ演じきることが残っていれば、もう一度、この舞台へ戻ってくることになります。
幕が下りた後、主役としてまたこの舞台に戻ってくるまでの間の配属先が、今回の劇の結果次第で決まります。
配属先は同類で固められます。
2階に集められたみんなで、一緒にティータイムを楽しむこともできるでしょう。
一方で、地下のほうに集められた方々は、修行期間として長い歳月を要するでしょう。
(ちなみに、わたしのミー劇場の場合は、今回が最終公演。卒業の舞台を演じています。
だから、幕が下りたあとに、またこの舞台に立つという設定ではありません。幕引き後の様子は、実際よくわからないので、もうちょっと詳細を追求したいです。)
兎に角、
幕引き後の配属先を決定づけるものとは、
主人公が
いかに自分に正直に生きたか。
あとは、笑顔。
ニコニコ、コミュニケーション。
俗世がいういい人を演じたからといって、
正論や常識、良しとされているもの
を選択し続けたからと言って、
配属先が天国だとは限りません。
自分自身に嘘がないか。
脚本家の意図はそこです。
演出家視点でいうと、
ドラマティックを好むなら
抵抗を生むといいでしょう。
流れに身を任せない。という選択をすると、抵抗が生まれます。
事を難しくしますから、激情型の激しい演出が可能です。
スムーズに演じきりたいなら
五感、直感。右脳を大切にするといいでしょう。
脚本家とつながることができますから、望み通りの演出です。
(脚本自体がドラマティックなら、それは否応なしに波瀾万丈になりますね。)
あと、そうだ。
役者にとって、丹田という場所も大切でしたね。
主役が、自然に丹田(子宮や腸)を意識するようになれば、この劇の奥行きが増します。
同時に、オーディエンスの声がもっと聞こえるようになるでしょう。
劇場外から応援してくれているサポーターの声も感じるようになっていますね。
ひとりじゃない。
ということに気づいた主人公。
その活躍を期待するオーディエンスたちからの愛のサポートも、きっと強まるばかりです。
あなたのミー劇場では、あなたはどんなミーを演じているのでしょう?
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