みなさんは何のために勉強していますか。受験のため?親や先生にしろと言われるから?将来何かの役に立つかもしれないから?はたまたお金持ちになれるかもしれないから?みなさん一人ひとりに自分の理由があるのではないでしょうか。もしかしたら理由なんてなく、ただ高校では勉強するもんだということでなんとなく周りに合わせて勉強しているだけという人もいるかもしれません。 数学の話をしましょう。大丈夫、難しい話をするつもりではなく、ましてや数式なんて出てきません。1811年10月25日に生まれ
例題)$${m}$$は定数とする。次の2次方程式の解の種類を判別せよ。 $${x^2+mx+4=0}$$ この2次方程式の解の種類は$${m}$$の値に依って変わる。具体的な数字を代入して解の種類をみてみよう。 $${m=5}$$のとき、2次方程式は$${x^2+5x+4=0}$$となる。解の公式を使うまでもなく因数分解すると$${(x+1)(x+4)=0}$$より、解は$${x=-1,-4}$$である。つまり解の種類は異なる2つの実数解である。 $${
仮説検定はどんな問題を考える?仮説検定はどんなことを考えるのか。 ・〇×クイズに10回中8回正解した人は学力があるといえるか。 ・100回中70回表が出たコインはフェアなコインといえるか。 ・30人中21人がyesと答えたアンケートは信頼できるか。 など、偶然起こったことなのかどうかを判断する手順を仮説検定という。次の問題を通して仮説検定の考えを学んでみよう。 例題1ある飲料がビールか発泡酒かを当てられるという豪語する人がいる。本当かどうか気になるので、目隠しして飲んでもら
高校で数学を教えている。日本評論社から出ている月刊誌『数学セミナー』に「エレガントな解答をもとむ」と題した問題が毎月2題ずつ掲載されている。正解者の名前が出題者の解答とともに掲載される。特に、賞金などもなく、名前が掲載されるだけだが、数学好きには解くこと自体が報酬になっていると思う。 数か月前から問題を真剣に解きはじめ、解けるときもあれば難しすぎて手も足も出ないときもあるが、挑戦している。解ける(解答が発表される前までは解けたと自分が思っているだけだが)には自分の力では1
1.内田靖,『同様に確からしいということ』,https://www.chart.co.jp/subject/sugaku/suken_tsushin/81/81-2.pdf 様々な確率の定義の紹介,ベルトランの逆説など,「同様に確からしい」概念をめぐる話題を簡潔にまとめてある. 2.結城浩,『数学ガールの秘密ノート 確率の冒険』,SBクリエイティブ株式会社,2020年 多くの人が誤解する類の確率の本質的な考えをかみ砕いて解説してある.条件付確率の解説も通じて,確率は全体が何
スポーツや楽器を含めある技術で熟練しているレベルに到達するには1万時間の練習が必要だそうだ。1日3時間で毎日練習するとする。9年少しで1万時間だ。毎日するのは難しいだろうし10年見ておくとちょうどいいのかもしれない。中学校や高校の部活の3年間で1万時間を達成しようとすると毎日9時間の練習が必要なので実質熟練レベルへの到達は不可能だ。1万時間何かをし続けられるというのは誇れることだ。働き始めたら3年はやめるなというのはこの話からすると説得力のある3年のような気がする。1万時間行