クレーム対応ができない

前から思っていたことではあるが、特に電話でのクレーム対応が苦手、というかできない。そもそも顔の見えない電話が嫌いだ。顔色を読む技術は優れているから。
どーーーーしても出ないといけないときはもちろん出るし、少しは慣れてきた気もするけど、基本電話は上手な人たちにお任せする。

客からぐだぐだとごねられるとイライラしてしまうし、元から文句を言いに電話をしてくる人に電話口で怒られるのが耐えられない。心がぞわぞわする。どう考えても子どものころのトラウマを抱えてるのがわかる。

そういえば最後に父親と電話したのも2年ほど前か。
妹が彼氏ともめて、お金をあげただの、返せだの、彼氏がストーカーだから何か言ってきても相手にするな、でも記録は残しておいてくれ、と父親からの一方的な話だけ聞いた。妹はその件に関して何も言ってこなかった。

妹の彼氏の方にも話を聞くと、妹に近づくなと裁判所命令が出ているらしくそれを取り下げるように話をして欲しいと懇願された。そして彼氏は妹の統合失調症が再発しているんだ。妹を病院に連れて行ってほしい。とどんどんこちらも懇願が一方的になり、わたしはとうとう彼氏の相手もできなくなった。

父親には電話をしたときに「裁判起こそうとしているの?」とか聞こうとしたら、「誰から聞いた!彼氏は相手にするな!嘘つきだ。こっちには証拠がある」と一喝され凄まれた。

父親が怒ると怖い。
怒らせないように、関わらないように過ごしてきた。

電話口で同じくらいの年代のヤカラが怒り出すと父親の恫喝を思い出すのか、同じくらい恐怖を感じるらしい。

一方母親の方はわたしの話を聞いてくれることがなかった。小学校に上がってから弟と年子で未熟児な妹の誕生で母親がわたしに構わなくなってから、話を聞いてくれる人はいなくなった。むしろ母親の言葉の外にある何かを読み取り、怒られないように先回りしていろいろ考えて行動してきた。


Wワークの方は対面だけど、この前因縁をつけられた。2人組の酔っぱらいに「お前は不愛想だ」といきなり言われた。「不愛想でごめんなさいね!」と謝るのもオカシイので黙って放置してたら怒り出し、他の常連のお客さんも逃げて行った。休憩で別の部屋にいたベテランの賢い大学のバイトくんが気配を察して出てきてくれた。勢いづくおっさんの話を「うんうん」と聞き、おっさんは「俺は別の支店では上常連客なんだ」を酔っ払っているので何度も何度も言いながら、機嫌よく帰っていった。後でバイトくんに聞かれた。「あの人なんで怒ってたの?」「うーん?いつも通りの対応しかしてないし、いきなり不愛想だって言われた」「不愛想か~。漠然としすぎてるね」と特に誰が悪いとかも言わなくてうれしくなった。

よくあるクレーム対応マニュアルでは相手の気が済むまで話をさせろ、とあるが、わたしには”傾聴する”というのができない。なので電話で無理難題、無茶苦茶言う人には「なんでこんなに常識がないんだ」と思って正論を言ってしまう。クレーマーへの返事も「聞きたくない」というのがはっきり表れてしまうので、ますます怒りに油を注いでしまう。

傾聴?
ナニソレ。
ワタシニハデキナイ。







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