見出し画像

短編小説、の話。

初恋の彼と直近で出会った彼
「過去の恋愛は美化される」と大衆は言う
たった一人に選びきれないのは罪なのだろうか

初恋は実らない
本当にそうなのかって
どこかわかっていながらも信じたく無い自分
理解して貰えないかもしれないけど
成人式マジックを信じたいって
久しぶりに会って盛り上がってしまっただけなのか

当時歩いた帰り道を5年越しにふたりで歩く
あの時は楽しかったね、
こんなこともあったねって
これからはこうしたいんだって
ちょっと未来の話なんかもして、
あの時と変わって成長して少し寂しいと思いつつ
やっぱり変わらないなって安心するところもあって
余韻に浸ったまま関係をスタートしたのがいけなかった?

私の街からあなたの街まで
距離にして640km
時間にして7時間
連絡頻度はこちらが悶々とするばかり
時間の流れが遅く感じて
何だか私ばっかりが思ってる気がして
忙しいのはわかっていても求めてしまう自分がいて

沸々と思いが込み上げる前に、
引き返せるうちに諦めた方が楽なのはわかってる
何で私ばかり泣いているのって
こんなの変じゃない?って自問自答したりもする

それでも綺麗な思い出が邪魔をする

彗星のように現れた新しい彼
理想からは少しずれているけど
「100%新しい彼がいい」
言われなくても頭のどこかでわかってはいる
でも本当の幸せって?

私にとって幸せとは?
物理的に距離が近ければいいのか
連絡頻度が高ければいいのか
優しくしてくれればいいのか
かまってくれればいいのか
自分でも何を求めているのかわからなくて

人間と恋愛
正解も不正解も人それぞれで
他人の意見に流されたく無いし
わかっていながら客観的な意見は欲しくなるし
自分の答えも見つからないから
どうしても周りに意見を求めてしまう

悪役になりきれない自分と
主役でありながら方向性の見えない自分

さて、これからどうしたものか
初恋の彼と直近で出会った彼

今日も考え尽くしても見つからない答えと向き合いながら
一人眠りにつく。



800文字という制限で短編小説を書いてみました
どこかの誰かのお話なのか、それともフィクションなのか
全てはご想像にお任せします


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?