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連載 #夢で見た中二物語 39

主人公の少年は自然豊かな古代遺跡都市で暮らしていたが、ある時に起こった自然災害により街は全て水底に沈んでしまった。

労働者になる事と引き換えに巨大都市の戦艦に拾われた古都の人々は、有無も言わされずに互いに離ればなれにさせられて複数の小型船に乗せられる。

長い船旅の後、海上に築かれた巨大な要塞都市にたどり着くが、その途端に上空から集中砲火を浴びせられる。

この海上要塞都市は、長らく空中要塞都市の人々を相手に戦闘を繰り広げていたのだった。

主人公たちは問答無用で武器を持たされると、互いにいがみ合う海の民と空の民の戦闘に加わることとなってしまう。

それまで一切戦闘に加わらず平穏に日々を過ごしてきた主人公達の古都の民を、海の民も空の民も密かに非難してきたらしい。

ゆえに厳しい訓練を強いられ、元々優しい性格だった主人公の心は次第に荒んでいった。

それから十数年、すっかり戦闘員としての立場を確立し誰にも文句を言わせないほど強く成長した主人公はある日、少し遠くの国へ隊長として遠征に出ることとなった。

しかしその遠征の中で出会った敵の総大将が、古都に暮らしていた頃に一番仲の良かった友人であることに気がついた。

しかし相手は主人公のことが分からなくなってしまうほど、より辛い人生を送っていたらしい。

何があったのかは分からないが、海の民の国でも今まで会うことはなかったので、いつかどこかで別の国にさらわれたか鞍替えしたかに違いなかった。

一切の躊躇い無しに攻撃してくる元親友に、主人公は成すすべなく戸惑いながらも戦うこととなる。

自らの身を守るため、そして今の自分が守るべき者達のために。

中高生の頃より現在のような夢を元にした物語(文と絵)を書き続け、仕事をしながら合間に活動をしております。 私の夢物語を読んでくださった貴方にとって、何かの良いキッカケになれましたら幸いです。