まるでゴールキーパーと1対1になった時のフォワードのようだった
岸田さんの講演会のあと、
ビルボードでzappのライブがあった。
zappは、元々全然知らなかったのだけど、
ビルボードから毎月送られてくる冊子で知り、
夫が行きたいと言ったのだ。
説明するより観た方が早いので、どうぞ。
ぜひ。超至極の生音演奏とダンスで、テンションぶち上げでっせ。
zappまで、4時間くらい時間が空いたので、
千房で焼きそばとお好み焼きを食べに行った。
ノンアルコールのビールを2本頼んだのに、
1本しかお会計の中に入ってなかったので、
夫が店員さんに言うと、
「あら!そんな!正直に言うてくださって!」
と、すごく恐縮された。
店まで出て、深々とお礼してくれた。
私たちも恐縮した。
まだまだ時間があったので、丸福珈琲に行った。
アンドロイドに人間をプログラミングしたみたいな、ハキハキとした喋り方をする20代前半くらいの男の子が、席まで案内してくれた。
名札をみたら、「研修中」と書いていた。
夫は珈琲とパンケーキ、私は珈琲とフレンチトーストを頼んだ。
私と夫が向かい合って座っており、私の正面には、厨房から食べ物を運んでくる店員さんが、よく見えた。
すると、さっきとはまた別の男の店員さんが、
私のものであろう珈琲とフレンチトーストを持ってきた。
並々に注がれた珈琲をこぼさないように、もんのすごい慎重に私めがけて、そろりそろりとやってくるので、ずいぶん先から、ずっと彼と目が合っていた。
ペナルティエリア内でゴールキーパーと1対1になった時のフォワードのようだった。
スローモーションだった。
シュートコース見定められてるんかと思ったよ。
無事、こぼさずにテーブルまで持って来れた安堵感で、私の方が、彼より胸を撫で下ろした。
彼も「研修中」と名札に書かれていた。
肝心のzappは、一言で、最高だった。
私は音に集中するため、目を閉じて聴くことが
ライブでも多いのだけど、視覚的にもきちんと楽しめる、本場のショービジネスを観た気がした。
客の年齢層は高めで、白髪のおじさん、おばさんが始まると同時に、フロアで踊り出した。
私たち夫婦は、ずっと座って聞いていたのだけど、アンコールでは、気がついたら2人とも立って、
踊っていた。
心がこじ開けられた。
あの音楽とあの場所にいたら、地蔵のようにじっとしていることは、不可能だ。
また、来日するのかしら。
コロナが落ち着いたら世界が戻ってきて嬉しいと実感した日だった。
もし、ジャニー喜多川氏が、zappのようなショービジネスを日本にも持ってきたいと思っていたなら、日本のアイドルが、こんな感じになっていた世界線もあるのかな、とちらりと思った。
なんとも言えない充足感で、帰路に着いた。
興奮してなかなか寝付けなかったけど、やはり脳が疲れていたようで、深く眠った。
◆今日の夫◆
なくなりかけの、歯磨き粉のチューブをふくらまして、ちゃんと次の人(私しかいないけど)が、使いやすいようにしていた。
ちなみに、私はぎゅってして出なかったら、当分は歯ブラシに染み込んだ歯磨き粉の余韻で過ごして、「味せん!」となったら新しいものに替える派。
2023.9.16土曜日_おしまい
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