Ⅲ 共依存


さっきの続き、というか
彼【りょう】とのこと。

私が
高3の時、
同じ高校の男子の友達だった。


ミステリアスな雰囲気。


付き合う事になった。


私の家庭環境
生い立ち

りょうの家庭環境
生い立ち

話をして、依存し合うには
時間は必要なかった。


りょうは
小学生の時に、母を自殺で亡くしていた。

第一発見者は、りょうだった。

りょうのお母さんは
ホステスをして
精神的にも不安定な人だったって。


親の遺産で
親族たちは争ったり
りょうは、傷ついてた。

後見人とか言う人がいたんだったかな..


若かったし
あまり難しいことはわからなかったけど。



毎日、りょうの1人暮らしのアパートで暮らして
私がご飯作って、お弁当作って
りょうの帰りを待って
18歳同士で
いびつな家族ごっこ。



幸せだったよ。

お互いに
どっぷり依存して
お互いに
当たり散らして。
四六時中、一緒にいた。


傷を舐め合うように。


喧嘩したり
出てったり
周りから反対されまくりながらも、

3年一緒にいた。
結婚しようね。
私たちの家族作ろうね、って。

指輪も買ったよね。


その幸せが続くと思ってた。


21歳になった私は
相変わらず、
看護学校に行きながら
りょうと暮らしていた。


実父とは、絶縁状態。
実家には、ほとんど行かない。


そんな時
妊娠したんだよね。わたし。




普通に産むって思うじゃん?


りょうは
目を合わせないで言った
「無理だよ」って。




ひたすら1人で泣いた。
人生ついてないって。
こんなことある?

今の私、産んで育てられる?
1人で?
助けてくれる親もいないよ?



堕しにいく日は
りょうも一緒にいた。


でも、病院の外まで。



病院で
ショック、戸惑い、不安...


倒れながら、手術を終えた。




目を覚ましたら
虚無感しかなくて、ポロポロ涙が出た。



あたし、なにやってるんだろう。
人ってなに?

そうだよね、
母親でさえいなくなったんだった

父親も自分の幸せをとったんだった

私も幸せになりたかった、だけだよ。


あったかい家族が欲しかった。



普通でいいから。


そんな望みって
欲張りなのかな?




私は、さらに塞ぎ込むことになる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?