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ソニーのカメラとは ~ミノルタからの一眼カメラ移行が大きな転機に!?~

前回の記事はかなりぶっ飛んでいましたので、今回は落ち着いた感じでお届けしようかと思います(汗

こちらの記事にてネコチャン様と色々コメントをさせていただいたのですが、その中で出て来たソニーのカメラについて今回はお届けしようかと思います。


ソニー製カメラの種類

ソニー製のカメラは、2022年現在下記のタイプを販売しております。

  • デジタル一眼カメラ:α(アルファ)

  • デジタルスチルカメラ:Cyber-Shot(サイバーショット)

  • Vlog専用カメラ:VLOGCAM(ブイログカム)

ビデオカメラの「Handycam(ハンディカム)」やプロフェッショナルカムコーダーを含めるともっとありますが、今回はあくまでもスチル撮影専用のものを中心にお届けします。


ソニー製品の特徴

カメラの話に入る前に、ソニー製品の特徴についてお教えしましょう。
皆様は「ソニー(SONY)」と聞くと何を思い出すでしょうか?

「テレビ」
「ラジオ」
「オーディオ」
「ヘッドホン」
「プレイステーション」
「ベータ」
「ハンディカム」

その他にも色々とありますが、主たったものと言えばこんなものでしょうか。
私自身もソニーの製品を使用しており、ミニコンポなどのオーディオ関係はソニー製です。
(今使用しているものはミニコンポ、ラジオ、Bluetoothイヤホンぐらいでしょうか)

まず、「ソニー」と言えば独特な方法や名前を使用する傾向が高いのが特徴です。

例えばビデオテープであれば「Beta(ベータ)」と言う規格を登場させ、VHSとのビデオテープ規格の競争にまで発展したのは有名な話です。結果的にはVHSへの統合が決まりBetaは敗れる事となりましたが、後にDVDの規格で東芝陣営の「HD DVD」に対抗し「Blu-ray Disc(ブルーレイディスク)」規格を登場させて勝利を収めています。

その他にはテレビですとカラーテレビでは「トリニトロン方式」を取り入れるなど他メーカーと差別化を図ったり、1991年にはスーパートリニトロン管を取り入れた「キララ・バッソ」の販売、1996年には業界初のスーパーフラット・トリニトロンを取り入れたテレビを販売し、翌年には「WEGA(ベガ)」と名付けられテレビ業界の人気を博しました。
このように、ソニーは独自規格を用意し他メーカーと差別化を図って家電競争を乗り越えていきました。

私が思うに、ソニーは新しい機能、規格を好む傾向が強く、チャレンジ精神が非常に高い企業なのではないかと思いますね。

ソニーグループの公式ページにも製品の詳しい歴史を掲載しているので、是非ご覧くださいませ。


ソニー製カメラの系譜(その1)~とにかくやる事がぶっ飛んでいる~

これ以降はソニーグループポータル「商品のあゆみ」からいくつか特徴のある製品のみをご紹介していきましょう。

まずソニー製のカメラは、大半はビデオカメラでフィルムのカメラは一切製造しておりませんでした。
デジタルカメラ時代になってから一気に登場したので、カメラ業界参入は後手・・・のようにも見えますがそうでも無いようです。

「商品のあゆみ」のデジタルカメラページにてある製品を見つけてしまいました。

何とフィルム全盛期時代、記録媒体に2インチのフロッピーディスクを使用したデジタルカメラが登場していたのです😲

それは1981年に登場した「マビカ」の試作機。「マビカ」は後にCDを記録媒体とするカメラの名前にも使用していましたが、まさか1980年代に既に時代を先取りしていたんですね!
2インチフロッピーディスクはともかくとして、レンズ交換も出来たようなので、当時としては斬新なカメラだったのでは無いでしょうか。

ソニー製カメラのぶっ飛びっぷりはこれだけではありません。
1996年に登場した「サイバーショット」の1号機であるDSC-F1は、レンズとフラッシュが180度回転すると言う機能を搭載。これも他では全く採用していませんでしたが、その後ニコンが「COOLPIX 900」にてレンズ側が回転するスイバル機構を採用しました。(フラッシュは固定式)

時は流れ2012年。コンパクトデジタルカメラに新しい風が吹きました。
それは「1型センサー」を採用したカメラの登場。

この年に発売されたサイバーショットDSC-RX100は、大型の1型センサーを採用し、それまでのコンデジを覆すような高精細・ボケ感を味わえるカメラとして登場。所謂「高級コンデジ」の先駆けと言っても良い製品でした。

ソニーのカメラはこれだけではありません。
スマホ時代に合わせた「レンズスタイルカメラ」も登場しました。

これを取り付けることにより、スマホがカメラの液晶画面代わりになると言う全く新しいコンセプトのカメラ。後にレンズ交換式も登場しましたが、スマホカメラ画質向上に合わせあまり長続きしなかったのが残念なところですかね。
日本においてレンズスタイルカメラを販売していたのはソニーとオリンパス(現:OMデジタルソリューションズ)のみでした。

更にソニーはかなりぶっ飛ぶ製品を発売しました。それがこちら。

DSC-RX1と言う機種。
一見すると大きなコンデジの様にも見えますが、ぶっ飛んでいるのはこのカメラに使用しているイメージセンサーです。


何と35mmフルサイズセンサーを載せてしまったのです😱


フルサイズセンサーと言うと、お高い一眼レフ機に搭載される事が多いイメージセンサーですが、それがこの大きさで載せてしまうものだからまた凄い。
日本のメーカーではソニーのみですが、海外ではライカがフルサイズセンサーのコンデジを販売しています。

ところで「サイバーショット」と言えばこんなユニークな機種も登場しましたね。

まるで箱の中にレンズが収まった様な外観。
でもこちらは1型センサーを採用するれっきとしたカメラなのです!
一見GoProのようにも見えるこの外観ですが、水に強い・衝撃に強い・200kgまで耐えられるなど結構タフなカメラです。

ソニー製カメラが如何にぶっ飛んでいるものかお解りになったかと思いますが、まだこれだけではありません。
実は一眼でもぶっ飛んでいたのです。


ソニー製カメラの系譜(その2)~ミノルタ時代からぶっ飛んでいた~

先ほどはコンパクトデジタルカメラをメインに紹介しましたが、今度は一眼カメラについて。
ソニー製の一眼カメラは「α(アルファ)」と言う名前が付けられていますが、これはかつてミノルタ(現:コニカミノルタ)が販売していたカメラの名前でした。

そのミノルタが販売していたカメラでぶっ飛んでいた物と言えば、こちらでしょう。

α-7000

このカメラのぶっ飛びっぷりは「オートフォーカス」
オートフォーカス自体はα-7000が登場する前からありましたが、世界で初めて「ボディ内蔵型オートフォーカス」の採用と、実用レベルのオートフォーカス速度を有していたのです。
その衝撃は当時のカメラ業界を揺るがしたため、「αショック」なる言葉が生まれました。

これ以降もミノルタはオートフォーカスの性能を向上させ、1991年に登場したα-7xiでは「ゼロタイムオート」機能を搭載するなど、オートフォーカスに関しては他社を先駆けていました。

あとミノルタでぶっ飛んだ機種と言えば、1995年登場のデジタル一眼レフ「RD-175」やAPSフィルムカメラ「ベクティス」シリーズのデジタル版である「DiMAGE RD3000」等も登場していますね。

ミノルタ時代には一眼のみならずコンパクトデジタルカメラも販売しており、2002年に登場した「DiMAGE X(ディマージュ エックス)」では、初の屈曲光学系を採用したデジカメとして、レンズが飛び出ないのに光学ズームを採用した機種として話題になりました。

その後ミノルタはフィルム製造会社のコニカと経営統合し「コニカミノルタ」へと社名変更しましたが、2006年3月にカメラ事業から撤退。以降、業務用プリンター製造などの分野で活躍することとなります。

そのコニカミノルタが手放したカメラ事業を引き継いだのが、先にデジタルカメラを製造していたソニー。
当初はミノルタから引き継いだ「Aマウント」のカメラを販売していました。

ソニーの一眼レフ機でぶっ飛んでいた製品はこちらでしょうか。

α77と言う機種です。
オートフォーカスの高速化を実現した「トランスルーセントミラー・テクノロジー」の採用や、ファインダーは光学式では無くEVF(電子ビューファインダー)を採用するという一眼レフ機ではあり得ない組み合わせでした。
今のミラーレス一眼に繋がる機能をここで採用していたのですね。

2010年にはソニーとして初めてのミラーレス機が登場します。

それが「NEX」シリーズ。
(JR東日本の特急列車じゃ無いですよ)

ソニー初のミラーレス一眼であり、初採用の「Eマウント」を搭載した機種。
レンズ交換式なのにファインダーが無いと言う、コンパクトデジタルカメラと一眼レフの合いの子と言える機種でしたね。

その後、2013年には初のフルサイズミラーレス機である「α7」が登場し、ここからソニーのミラーレス機は本気を出すようになりました。
この時代でもぶっ飛んだ製品が登場したのを覚えていますでしょうか?

それがこちらです。「α7S」

現在は「α7S III」を発売していますが、この機種のぶっ飛びっぷりと言えば

高感度性能

この1つに限ります。

暗いところでもISO感度を上げれば、まるで日中みたいに写ってしまうと言う高感度性能が好感を呼びました。

私も高感度に強いカメラ(EOS R6)を所持していますが、ここまでは行かないんですよね~

一眼でもぶっ飛んだ機種を出していたソニー。ミノルタからのぶっ飛びっぷりがそのままソニーに流用したような感じと言えます。


最後に

今回は「ソニーのカメラ」についてお届けして参りました。
歴史を紐解くと、如何にぶっ飛んだ商品を販売していたかがお解りだったでしょうか?
色々な新機能を取り入れて他社との差別化を図った戦略を取った事により、このようなぶっ飛んだ商品を生んだ事になりますね。
ソニーのカメラが大きく変わったのは、2006年のコニカミノルタからのカメラ事業承継からであり、仮にこれが無ければ一眼カメラの参入は無かったかも知れません。

ソニー製のカメラ、私自身は一時だけ「α6000」を所持していましたが3ヶ月ほどで手放してしまい、今は1台も所持していません。
それでもオートフォーカス性能は高く、鉄道撮影が捗るほど優秀なカメラであったことは間違いありません。

ソニーのカメラ技術は、今やスマートフォン「Xperia」のメインカメラでも流用され、今までのXperiaのカメラより更にオートフォーカス性能の向上など、「α」シリーズに匹敵するほどのカメラに成長したそうです。

ソニー製のカメラを所持している方もしていない方も、今一度ソニーが過去にどれだけぶっ飛んでいたのかを知っておけば、ソニーが如何にチャレンジ精神を燃やしていたのかが解ることでしょう。

最後までご覧頂きありがとうございました。

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