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ムーミンの本に関すること

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ムーミンの本について書いた記事
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#おすすめ本

ホムサ・トフトと一緒にがんばる!:『ムーミン谷の十一月』の話

『ムーミン谷の十一月』をペラペラめくっていたときに、とっても些細なことですが、その時にホムサ・トフトに元気づけられたことを書きます! ホムサ・トフトは、『ムーミン谷の十一月』だけの登場人物です。彼は、ムーミンママに会いたくてムーミン谷を訪れましたが、家にムーミンたちはいませんでした。この本では、ヘムレンさん、フィリフヨンカ、スナフキン、ミムラねえさん、スクルッタおじさんもそれぞれ目的があって同様にムーミン谷にやってきます。彼ら6人は、しばらくムーミンの家で過ごします。 ホ

映画『TOVE/トーベ』の紹介記事を書きました!+映画を観て読みたくなった本

10月1日、映画『TOVE/トーベ』がついに日本で公開されます。 ビネバル出版/北欧留学情報センターのnoteで連載している「『トーベヤンソンを知る』読書案内」にて、この映画の紹介記事を書きました。貴重な機会をいただき、たいへんありがたいです。 紹介記事は、以下の4つのポイントでまとめています。 ・若き日のトーベ・ヤンソンを多面的に描く ・二人の恋人とムーミン ・パーティーで表現されるトーベの感情 ・映画が伝えるもの 映画鑑賞の前後に、お読みいただけたら幸いです。 さ

ムーミン短編「もみの木」に救われたこと:"考えさえ正しけりゃ、それはあってもなくてもたいしてちがいはない"

新年あけましておめでとうございます。2021年1回目の投稿です。今年も週一の投稿を目標に、ムーミンに関することやムーミンに関連して考えたことなどを書く予定です。 私、冬の行事が苦手です私はクリスマスとお正月が苦手です。クリスマスの飾りをしたり、お節を準備したりすることがとても負担に感じてしまって、年々やらなくなってしまいました。今年は伊達巻を買ったくらいでしょうか。こういう性格なのだと自分を少し受け入れてもいますが、「他の人と同じようにできない自分」を情けなく思う気持ちも少

ムーミン本読み方のすすめ⑤『ムーミン谷の仲間たち』

読み方のすすめ、ようやく5回目です。今回は、7作目『ムーミン谷の仲間たち』をおすすめします。 1. ページ数(講談社文庫の新装版のページ)や章の数や構成の特徴270ページ(9つの作品からなる短編集で、1話につき30ページ弱) 9つの短編は、下記のとおりです。 春のしらべ ぞっとする話 この世のおわりにおびえるフィリフヨンカ 世界でいちばんさいごの竜 しずかなのがすきなヘムレンさん 目に見えない子 ニョロニョロのひみつ スニフとセドリックのこと もみの木 各作品はそんな

「気持ちは、説明ではなおりません!」(『ムーミン谷の夏まつり』より)

10月末に風邪をひいて、治りが遅くぐずぐず過ごしていると12月になり、この文章を校正しているうちに年が明けてしまいました…。 季節的に、『ムーミン谷の十一月』について書きたいと考えていたのですが、11月はとっくに過ぎ去ってしまったので、この際季節を無視して、『ムーミン谷の夏まつり』のミーサについて書いてみようと思います。(あらすじは割愛します) ミーサは、悲観的な女の子です。自分には悪いことばかり起こると思っており、悲劇に見舞われることを望んでいるところもあります。『ムー