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映画『TOVE/トーベ』の紹介記事を書きました!+映画を観て読みたくなった本

10月1日、映画『TOVE/トーベ』がついに日本で公開されます。

ビネバル出版/北欧留学情報センターのnoteで連載している「『トーベヤンソンを知る』読書案内」にて、この映画の紹介記事を書きました。貴重な機会をいただき、たいへんありがたいです。

紹介記事は、以下の4つのポイントでまとめています。
・若き日のトーベ・ヤンソンを多面的に描く
・二人の恋人とムーミン
・パーティーで表現されるトーベの感情
・映画が伝えるもの

映画鑑賞の前後に、お読みいただけたら幸いです。


さて、映画を観て読みたくなった本を、簡単な内容の記述とともに記録しておきます。

映画と関係の深いムーミン4冊

『小さなトロールと大きな洪水』:1945年の刊行された最初のムーミンの本です。ヤンソンが戦争の悲惨な現実から一時的に別の世界へ逃避するために書いた物語です。


『ムーミン谷の彗星』:2冊目のムーミンの本で、1946年刊行です。彗星はコミックや舞台でも扱われるモチーフになります。舞台、コミックのことも映画に出てきます。


『たのしいムーミン一家』:1948年に刊行された3冊目のムーミンの本です。冒頭でリンクを貼った紹介文でも触れましたが、トーベ・ヤンソンの恋人がモデルになったキャラクターが2人登場するところがひとつのポイントです。

・スナフキン:アトス・ヴィルタネン(政治家であり哲学者、作家、ジャーナリスト)

・トフスランとビフスラン:トーべ・ヤンソンとヴィヴィカ・バンドラー(舞台演出家)


『ムーミン谷の夏まつり』:1954年刊行の5作目のムーミンの本です。映画には出てきませんが、ヴィヴィカ・バンドラーにささげられた作品で、芝居がテーマになっています。場面が分かれてまたひとつになる構成や軽快な展開には、舞台制作の経験が活きているように感じられます。


トーベ・ヤンソンの評伝2冊

『ムーミンの生みの親、トーベ・ヤンソン』:ヤンソンの周囲の人物との人間関係、時代の価値観のなかでのヤンソン作品の位置付けといった視点で書かれています。


『トーベ・ヤンソン:仕事、愛、ムーミン』:トーベ・ヤンソンが残したさまざまな記録をもとに、ヤンソンの画家・作家として仕事を中心に据え、その時々の彼女の気持ちや考えをたどっています。

こちらは絶版になっているようですが、フィルムアート社より2021年10月に『トーベ・ヤンソン:人生、芸術、言葉』として再刊行されるようです。

評伝は、約600ページ、約400ページとかなりのボリュームです。大きな山が立ちはだかるようですが、読みたい章から読むという読み方でもありだと思います!


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映画『TOVE/トーベ』写真展(10/17まで)

映画の公式サイト


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