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(9)CPUも疲れるか?

A:さて次はマーカスの番です。これまた何か起こる気マンマンな演出ありがとうございます。カールと共に帰宅するとなぜか家に人の気配。おやレオくん何をなさる。あーあーあー……(しばらくプレイ)

服部:あら●んじゃった。

A:不幸な事故です。

服部:やっぱりロボット三原則は成り立たないよ。

A:過失も防げるかと言われれば難しい。

服部:軍事用ロボットみたいなものを意図して作らないということはできるけど、事故までは防げない。

A:ここは鍵になる場面なんで、分岐はそんなに多くなく短いところです。短いパートだったので次行きましょう。コナーの番です。先ほどの事件で逮捕したアンドロイドを尋問します。

服部:アンドロイドならデータ吸い出せばいいんじゃない?

A:できなくはないんですが、デメリットもでかいので推奨されておりません。

服部:まあそれが簡単にできたら物語にならないよね。

A:身も蓋もないですがそうですw 設定上は過負荷をかけると事故破壊、つまり自殺する恐れがある。

服部:そうなんだ。

A:アンドロイドのストレスって何でしょう?

服部:熱暴走とか電池切れとか?

A:それってCPUが「やべぇ」と「感じる」ことなんでしょうか?

服部:内部に起こる想定外の事象を観察する部品。意識を持てるかってことですよね。

A:その判断基準を決めるのもまた人間なわけですよね。

服部:そうだね。

A:さて容疑者を観察します。家事支援型でしょうか。

服部:これも黒人ですね。ベースの作り方はハリウッド的だよね。マーケティング的に黒人を主役にするとかアジア人を主役にするとか、現地主義でのカスタマイズなんかも含めて、そういうものがキーになることがわかってるね。これを例えば、何の民族かわからないキャラで作ったらどうなるか。

A:そういうことも考えてるんでしょうね。さて尋問は難しい。ある程度負荷を与えないと吐かない。飴と鞭でいきます。(しばらくプレイ)……はい落ちました。なるほど殺される恐怖から反撃に出たと。恐怖は自己保存からくるものでしょうか。

服部:やっぱり僕はロボット三原則は信じない。あれもチューリングテストも、人間が勝手に決めた曖昧なものです。結局はロボットの問題ではなく、観察する人間側の問題でしょう。

A:2038年はまだ鉄と火薬の時代なんでしょうかね?

服部:作品の話をするなら、あまり関係ないんじゃないかな。マイノリティ役をアンドロイドにしたという、古い型のサスペンス映画を拡張させたものですね。遅れてるという意味ではないですよ?そういう形のシナリオが、長く人の心を掴んでいるということです。
 ガジェットやオブジェクトに対する技術的正当性は置いておいて、アンドロイドと未来の味付けをしたインタラクティブムービーだと思います。映画の未来の姿かもしれません。

<続>
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チューリングテスト
 英国の数学者、アラン・チューリングにより1950年に考案された、ある機械が知的であるかどうかを判断するテスト方法。
 人間の判定者が、隔離された一人の人間と一機の機械に対して、通常の言語での会話を行う。判定者が、機械と人間との確実な区別ができなかった場合、この機械はテストに合格したことになる。

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