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CSの経験は必ず活きる! -Salesに異動して見えたもの-

こんにちは、株式会社POLの母袋と申します。私は現在Salesに所属していますが、その前はCSに1年2ヶ月ほど在籍しており、CS HACKさんには大変お世話になりました。本当にありがとうございました。

(本記事はCS HACK Advent Calendar 2020の12/4の記事として書いております。)

私がSalesに異動してから3ヶ月が経ちました。CS在籍時を振り返ってみると、当時はCS後のキャリアを強く意識して業務に取り組めていませんでした。今になって思うのは、もしCSの経験がいつどこで活きるのかを認識していれば、CSでの過ごし方が変わっていたかもしれないということです。また、Salesに異動してからいくつか失敗をしているのですが、CS在籍時から備えていれば避けられた失敗もあります。

今回はCSとSalesを両方経験したからこそ見えたものを自分なりに書かせていただきます。皆様のキャリア設計に少しでもお役立ちができれば嬉しいです。

1.自己紹介

まずはPOLと私の自己紹介をさせていただきます。POLは「研究者の可能性を最大化するプラットフォームを創造する」というビジョンを掲げ、理系採用の支援(以下、LabBase事業)と、企業/大学の研究者支援をしています。

私が携わっているLabBase事業は、ご利用企業様の採用成功と、理系学生さんの就職決定に向けて両者を支援しています。その中でCSはご利用企業様の採用成功をミッションとし、企業様のニーズに合わせて以下のようなソリューションをご提供しています。

 ①採用戦略の構築:コンサルティング、リサーチ
 ②認知の形成  :広報メディア
 ③母集団の形成 :ダイレクトリクルーティング、オンラインイベント

現在のCSは10名体制(インターン生含めると14名)で約270社を支援しています。組織体制や現在の課題については、こちらの記事に纏まっているので興味をお持ちいただけた方はぜひご覧ください。(新卒2年目の服部さんが書いてくれました!)

私自身はCSとして2019年にPOLへ入社後、まずはプレーヤーとして担当業界40社のオンボーディング(契約〜3ヶ月)からアダプション(3ヶ月〜12ヶ月)までを担当し、マネージャーになってからは全体の契約継続率とExpansion MRRの向上に努めました。Sales異動後は、新規契約社数増と契約単価の改善を目指し、いわゆるフィールドセールスとして活動中です。


2.Salesで活きたCSの経験とは?

(1)顧客目線で見た成約までの流れ

Salesで活きたCSの経験をご紹介する上で、そもそもSalesがどのような活動をしているかを簡単にご紹介します。下の図は、Salesが見込顧客から新規のお申し込みをしていただくまでの流れを4STEPで表現したものです。

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見込顧客の頭の中には様々な課題がある一方、費用/リソースが限られている中で、①そもそもどの課題に取り組むかを絞り込む フェーズが存在します。続いて、②取り組む課題を決定、③課題を解決するパートナーを絞り込み、④最終的なパートナーを決定 していきます。自社がパートナーに選ばれる=受注を意味しており、これがSalesのゴールとなります。

(2)STEP別に活きるCSの経験

ここからは各STEPでCSの経験がどのように活きたかを書いていきます。

①見込顧客が取り組む課題を絞り込み、決定する

この段階におけるSalesの目標は、見込顧客に自社が解決できる課題の取り組み優先度を上げていただくことです。見込顧客に「この課題を解決するとこんな良いことがあるから、最優先で解決しなければ」というイメージをもっていただくための働きかけをしていきます。

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そのために最も有効であったのは、ベネフィット事例の共有です。私が担当していたLabBaseを例にすると、「LabBaseの導入により、これまでは出会会えなかった理系学生と出会うことができる」「理系学生の採用に成功したことで、技術部門から喜びの声が上がっている」など、そもそもなぜそのサービスを導入するのか、見込顧客のご事情に合わせたwhyに響く訴求をします。CS在籍時に見込顧客と似た環境の企業様を支援した経験がある方は、導入前後での変化を臨場感をもって伝えられると思います。

一方、この段階で特にCS経験者が注意すべきことはCSのフォロー体制や、機能の細かい説明などの実運用に関する訴求は響きづらいということです。そもそもベネフィットに魅力を感じていないのに、その先の話を聞いたとしても、見込顧客にとってはプラスになりづらいためです。

この段階では、CSで手を動かしていたからこそ分かる気の利いた機能や、サポートの手厚さについては一旦封印し、ベネフィットの訴求に集中しましょう。私はこの段階でCSの手厚さをつい伝えてしまい、顧客にポカンとされたことがあります…。当たり前のことですが、自分が話したいことではなく、見込顧客が聞きたい話を伝えるよう、常に意識することが大切です。

②見込顧客が取り組む課題を決定し、パートナーを絞り込む

見込顧客は取り組む課題が決まったら、課題を解決するパートナーの選定に移ります。この段階におけるSalesの目標は、見込顧客に自社が課題解決のパートナーとして最も相応しいと思っていただくことです。

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そのために最も効果的だったのは、見込顧客が自分ごとと思える、導入〜成果までの一連の運用事例の共有でした。この段階において、見込顧客は「自分達でも成功できるのか?」ということに興味を持っています。そのために類似企業の一連の運用事例(導入前の課題 - 導入の決め手 - 導入後の運用 - 最終成果)を共有することで、自信をもっていただけると、パートナー候補に選んでいただきやすくなります。

この段階でもCSの経験が活きてます。過去に自分が支援した企業と見込企業が似た環境に置かれている場合、支援した本人だからこそ語れる具体的なエピソードがあるはずです。運用でぶつかった壁や、解決するための工夫など、具体的であればあるほど、見込顧客に響きます。経験上、この段階では抽象的な10の事例より、具体的な1つの事例の方が共感を得やすいです。守秘義務は守りつつ、よりリアルな情報を見込顧客にお伝えしていきましょう。

③見込顧客がパートナーを絞り込み、決定する

ここまでくれば、受注まであと一歩です。この段階におけるSalesの目標は、顧客にパートナーとして最終決定をしていただくことです。

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Salesに移ってから実感したのは、見込顧客がサービスを新規導入するハードルは想定以上に高かったということです。ベネフィットへの共感や、自社のフィット感を認識していただいたとしても、「初のSaaSだが運用しきれるか」「大手と比較して実績が少ないスタートアップに任せても大丈夫か」といった不安が最後まで残る場合がよくあります。

このような不安の解消にも、CSの知見が活きます。特に、CSの課題解決事例数を伝えることで、信用していただけるケースが多かったです。ここまでで見込顧客に類似した企業の成功事例をお伝えしているものの、「自社と全く同じケースは存在しない」と感じている見込顧客がほとんどでした。そこで、見込顧客はパートナー候補の課題解決事例を通し、課題解決力そのものを確認するのです。これは実際にお申し込みいただいた顧客との商談振り返りの場で教えていただいたのですが、「前例がない壁にぶつかった時に、この会社はどこまで対応ができるのか?」をCSの課題解決事例数から読み取っていたと伺いました。

以上、あくまで私の主観ですが、取り組む課題の絞り込み〜パートナーを最終決定するまでに活きたCSの経験をご紹介させていただきました。全てを一枚で表現するとこのようになります。

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3.Salesで活きる経験を積めるCSの業務とは?

どのような練習でもそうですが、目的意識をもった取り組みが上達への近道です。そこで、Salesで活かせる経験が、CSのどの業務で身につくのかを整理してみました。

CSには多岐に渡る業務があり、かつ、自分の都合で役割をコロコロ変えることは現実的ではないと思います。そこで、CSに所属している方を網羅できるように分類しました。

<ステップ別> オンボーディング - アダプション
<タッチ別>  ハイタッチ - ロー/テックタッチ
<階層別>   プレイヤー - マネージャー

テキストで書くと長文になってしまうため、表での整理を試みたのですが、現時点ではうまくまとまっていません。読みづらいと思いますが、ご自分に該当する部分を拡大してお読みください。

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現時点での私個人の認識を書かせていただきました。もし分かりにくいところやご不明点などありましたら、お気軽にご質問ください。


4.最後に

今回はSalesの視点から私なりに書かせていただきました。
CS業務からは離れていますが、CSについてはこれからも勉強していきたいと思っています。引き続きよろしくお願いいたします。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

最後までお読みいただきありがとうございます! これからもカスタマーサクセス関連の気づきやノウハウを書いていきます。フォローしていただけると嬉しいです!