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リハビリに行かない父を、テレビ体操に誘って成功した話。

うちの父は、数年前に心臓のペースメーカーを入れる手術をした。

それ以来あちこち、手だったり足だったり、動きが悪くなっていった。それまでは元気だったので、本人的にはプライドというか、自分がそういう状態になっていくことを受け入れるのが不本意みたいだった。

周りに当たり散らしたりもあった。

「ねぇ、あんたのいう事なら聞くから、言ってやってくれない?」と母に何回もお願いされた。 確かに、娘に弱いのは「父親」の特徴だろう。 わたしの話は多少は聞きいれてくれる。

でも、頑固な性格のため、自分がこうと思ったら譲らない。さすがは我が父である。 同じ病室の仲間から「リハビリなんて死ぬほどやってもせいぜい現状維持、やらなくてもそれなりだろう。どうせ先は長くはないんだし。」という話を聞いて、すっかりそうなってしまった。

早く退院したくてお医者さんとケンカして、一時は通院すらもしなかった。

昨年くらいから、やっと、自分の状態を受け入れられるようになったらしく、おとなしくなった。孫の存在も大きかったかもしれない。

そして、昨年のコロナ禍。

1年のうち、お正月、GW、お盆、それプラス数回。必ず実家にはわたしだけでも顔を出していたのが、出来なくなった。

心配になった。 ただでさえ外出少ないのに。 身体能力もだが、人と話すことが減っていくと、心の方も心配だ。

心配だけど、コロナのせいでこちらも生活が落ち着かなかったので、ひとまず保留にするしか考えつかなかった。

年末になって、noteでは「企画」が盛り上がっていた。

わたしも、フリーランス準備で慌ただしかったが、noteを書いたり見たりする時間をとっていた。

そんな中、この記事を見た。

「訪問リハビリ」。セイコさんって、リハビリの仕事だったっけ。

セイコさんは、時々スキをしたりされたりするかんじで、まだお互いフォローしていなかった。 でも、他の人のコメント欄でよく見かけたので、お互いの活動範囲は似ていたのかもしれない。

この記事は、セイコさんの訪問リハビリ先のお客さんが、セイコさんに感謝のプレゼントをくれたお話。 読み終わって「えぇ話やなぁ~」と思った。

思わずコメント。

「素敵なお話。そして、クリスマスにも、きっちりお仕事お疲れさまでした〜✨ うちの父はリハビリ嫌い。どうせ良くならない、死ぬほど頑張って現状維持、と言うのが口クセなんです。。ジジになると、頑固で困ります…  セイコさんのリハビリ、受けさせてみたいです!」

すると… 丁寧な返事が!!!

「リハビリ嫌い、どうせよくならない、死ぬほど頑張って現状維持」という口癖。うーむむむ、かなしー。
どうせやるなら楽しくやって欲しいという私の希望!!! 私の希望を言っても仕方ないですね、トホホまず、すごいと思ったのは、ジジは、死ぬほど頑張ているとおっしゃることです。自分のことを死ぬほど頑張るのって難しいことだから、本当に励んでらっしゃるのでしょうね。素晴らしいと思います。私が担当していたら、ほめまくっているところです。どうか、ほめてあげてくださいネ♡結果やどうせ〜話ですが
残念ながら、込み入った話は、やはり当事者同士でないとわからないです…担当リハスタップに「そういう思いをもっている」ことを率直にお伝え頂き
内容や効果を深く理解して頂いた上でリハが実施できるのが理想です。
そういう手順を受けての、ジジのお言葉だったら
受け止めるところと、流すところとのさじ加減…?
ほめ続けること、笑顔を増やすこと
これが一番のリハビリにつながります。
頑固さんをうまーくのせてあげてくださいね♡

びっくりしました。 数行で帰ってくると予想していたコメントが、こんなに丁寧に、こんなに具体的に。。

このやりとり、もう一周ありました。 長くなるので全部引用はやめときますが、

もしも、「リハビリ行きたくないよ〜、来てほしくないよ〜」と頑なでしたら NHKのテレビ体操が1日3回ありますので、
https://www.nhk.jp/p/tv-taisou/ts/6Q257N6M74/ 
毎日1回はトライしてもらうという手段もありかな?と思います。 

これ。これ!!!

ハッとしました。 そうか、リハビリに行かないのが問題じゃないんだ。 体を動かさないのが問題なんだ。

しかも、リハビリの仕事している人が、テレビ体操をすすめてくれた。 5分のテレビ体操ならどうにかなるかもしれない。 わたしや孫が一緒にやるって言ったらどうだろう…

頭の中でプランが沸き上がってきて、グルグルまわる。

そして、以下が実行したこと。

① 地元のイオンでデータプランのみのスマホを契約。
② お正月の短時間帰省で、スマホを父に渡す。コロナが長引くから、顔見てコミュニケーションとろうね♬と。
③ 2~3日に1度はビデオ電話する。 子どもと公園に行ったときに、電話してみたり。
④ 今日。テレビ体操の時間に連絡。一緒にテレビ体操した☆ 
⑤ 「また、一緒にやろうね!」と言ったら「あぁ、うん。」と返事が

やりました!! 

たった5分かもしれないけど、運動は運動。そして、顔を見てコミュニケーションが取れるので、様子がわかる。

自分的にはとても達成感があります。 今までは、リハビリに行ってもらわないと始まらない、と思ってたので、セイコさんのアドバイスは目からウロコでした。 八方ふさがりだと思ってたのに、思いがけず「やれる事」が見つかりました。

あわよくば、これをキッカケに訪問リハビリとか、何かもう少し運動量が多いものを勧められるようにしたいと思っています。

みなさんも、もし「行き詰まっている」ことがあったら、心のままにコメントしたり記事にしたりしてみて欲しいです。

わたしにとってのセイコさんのように、救世主が現れるかもしれませんよ🌈


セイコさん、ほんとにありがとうございました m(_ _)m






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