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釣瓶落し(つるべおとし)……秋はすぐ底まで

秋の夕散歩…保護犬おかづ…

何回も言われて聞いているが、秋の日没は早くなるのが…早い。

夏から冬の間。秋は移り変わりのスピードが実際に早いのだ。

気持ちの問題ではない。日没時刻など6月7月は数分の変化しかないのに…8月はひと月で30分早くなり…9月で40分早くなり…10月は…さらに45分早いのだ。加速していた…!

自然に逆らえない気持ちにもなる。


父さんの小さ~い頃、ばあちゃんの家にあったという井戸と釣瓶。いつも蓋をされて「近寄るな!」と言われていたようだ。

ある時、父さんとおじちゃんとで釣瓶を上げている時、手が離れた。釣瓶の一気に底まで滑り落ちる音を聞く。聞くだけで怖かった。


釣瓶の仕組み…滑車になっているロープの両端に釣瓶が2つくっついているだけ。ロープを引いていくと水の入った釣瓶が上がってきて、水を桶などに移す。その時、もう一方の空の釣瓶は下がり水が入る。そしてまた、水の入った釣瓶を持ち上げ桶に移す。と、これを繰り返して水をくむ。

もちろん夏の井戸水は冷たいのでスイカを冷やして食べた。美味しかった~。

 それからすぐに、キーコッ…キーコッと音のする手押しポンプに代わった。どちらも今思えば、貴重な経験だったかもしれない。

釣瓶を落としたとき、逆らわない。

カラカラ~カラカラカラ~、カラカラカラカラカラカラ~…コ~ン!

スピードが増して落ちていくのがわかる。が…、底はある。


夕散歩 つるべ落しに軒灯り

足もとに つるべ落して知る灯

常夜灯 つるべ落しのポプラ道


公園に着くと、帰ろうとする父さんと女の子…

見~つけた つるべ落としで星を指す

歌とどく つるべ落しにお星さま

♪いちばん星見~つけた…♪

歌に合う つるべ落としの2番星


歌月…

秋…季語…つるべおとし




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