病床人間観察1　　病床の隣のおっちゃん関西弁　　220208

隣のベッドの物語
もろに聞くのは久しぶり
まさか病床　関西弁
友と電話じゃあるまいに

看護師さんを　お相手に
「あかんなぁ、ちゃうよ、なんでやねん」
「そうかぁ、どないしょう、おかしいなぁ」　

「あんたー…、北村さんやろ？
えっ！ちゃうんかいな…。
マスクしてるからわからへんねんな…。
あんた誰？」

…………。

別の日に…
看護師さんがやって来た。
「こんにちはー」とやって来た。


「おっ！ひっさしぶりやね」
「えっ！わたし今日初めてなんです」
「ほんまかいな！…わし、ここ来た時から、あんたのことずっと見とったんやで」
「あっ、そうですか。ありがとうございます、うふふふふ…」

「あんたー…、北村さんやろ？
えっ！ちゃうんかいな…。
マスクしてるからわからへんねんな…。あんた誰？」

さぞ、気色悪かろう…。
おっちゃんはな…
北村さんで一本勝負。

…………。

　
小さいおっちゃん、喋る喋る。
そこまで喋ると
看護師さんに
「めんどくさー」
と思われる。

でも、
隣で聞いてて笑ってしまう。
隣のおっちゃん関西弁。

看護師さんも
よう返してはるわ

さて、今日も
来るたび喋りっぱなしの
小さいおっちゃん
またも出るやろ？
「北村さん…」

でも…おっちゃん…、

「北村さんて、どこの人？」

隣のおっちゃん関西弁