アメリカ ルート66を巡る旅 20 カリフォルニア州 西部 (最終回)
ルート66を走る旅もいよいよゴール近くになりました。思い返せば、イリノイ州シカゴを出発したのが遥か昔のように感じます。景色も気候も変わり続け、アメリカ大陸の大きさを感じる旅でもありました。そしてアメリカの大自然、歴史、そこの住む人々の文化などを知ることのできる貴重な体験になりました。
ロサンゼルスを通り過ぎると、海の香りがしてきます。長かったルート66の旅も終わります…
<Westewood>
引き続きサンタモニカ・ブルバードを西に走ります。ビバリー・ヒルズを出ると、住宅地になります。この辺りにはUCLAがあるので学生や教員がたくさん住んでいます。そして日本人もかなり住んでいるようです。日本食レストランもよく見かけます。
終点のサンタモニカまでは、残り30分程度のドライブです。この辺りは比較的裕福な人々が暮らしています。食料品店やレストラン、クリーニング店などが道に並んでいてカリフォルニアの生活感を感じます。さらに進むと海も近いこともあり、どこかのんびりした雰囲気が漂ってきました。そしてサーフボードを積んだ車やスケートボードをしている若者などが増えてきます。犬の散歩をしている人もよく見かけました。
シカゴあたりの比較的寒い地域やオクラホマ州を過ぎたあたりの寂しい場所と同じ国とは思えない幸せな空気が流れている地域です。
そして目の前に水平線が見え、旧ルート66の終点が迫ってきました。
<Santa Monica >
ここは、ロサンゼルス観光で、観光客によく知られている場所です。観光客は、サンタモニカ・プレイスと呼ばれるショッピングモールを中心に広がるショッピングゾーンと太平洋が広がる海岸沿いに行くのですが、実はここがルート66の終点であることはあまり知られていないようです。
サンタモニカのショッピングゾーンの端を走っている道、Santa Monica Blvd.は、かつてのルート66です。そしてこの道が海岸に突き当たったところにルート66終着点のモニュメントがひっそりとあります。
現在、サンタモニカはリノベーションが進んでおり、今後さらにおおくの観光客が訪れるようになるはずです。皆さんもここに行くことがあったら、是非ルート66終着点に立ってみてください。シカゴに向かって走るSanta Monica Blvd.が見えます。そして背後には広大な太平洋が広がっています。太平洋の先は日本です。なんともいえない景色のはずです。
到着!
長い長いルート66の旅は、ついにゴールを迎えました。私は3回このルート66を走っていますが、一度に全ルートを完走したことはありません。2回に分けたり3回に分けて走りました。日本人は長期に旅をすることが難しいので、こういう形になる人も多いのではないでしょうか。
それでもルート66を走る度に出会う人々に幸せを感じ、大自然に感動し、歴史を知り、新しい発見があるのです。
全行程を旅するにはハードルが高いとお考えの皆さん、是非このシリーズを読んで、自分の興味のある部分だけでも短期間で旅をしてみてください。そして数回にかけてルート66を制覇すれば良いと思います。
「怒りの葡萄」や「カーズ」などルート66に関連する書籍や映画を見ておくと、ただの道路でも裏にある歴史や住人たちの思いを感じ、旅は感動に変わります。旅立つ前に是非そういった作品に目を通しておいてください。
さあ、出発です!
今後も、この「ルート66」の記事は更新していきますので、たまには読み直していただけると嬉しいです。当時旅をしながら思ったことなどをコラムにしてそれぞれの記事に追加していく予定です。
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