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擦り減る踵が愛おしいほどに
AGE!AGE!ONEMAN
2022年11月26日、osageのワンマンライブに行った。
整理番号が良くなくて萎えてしまい、普段は絶対に行く先行物販を流すなどしてしまった。
そんなこんなで初めての渋谷eggmanを訪れた。開場時間に合わせて行ったため既にライブハウス前には人だかりができていた。
当たり前のことだがこういう光景を目にするたびに同じバンドを愛しているひとたちがこんなにいるのにみんなどこに息をひそめているのか、と不思議に思う。Twitterとライブハウス以外でもすきな音楽を分かち合うひとが欲しいなあなんてことを考えたり、考えなかったり。
冒頭にも書いたように整理番号がよくなかったのでだいぶ後方になったがメンバーの顔が見えそうだと思って位置を決めた。が、当日は配信があり、カメラマンさんが目の前に立っていたため時々顔を出して見るかたちになった。
バンドマンの顔が見たいか、という問題だが、わたしは見たい。正直に言えば顔がすきなバンドマンも1人いるのだがそうでなくても彼らがどんな表情でわたしたちに音楽を届けてくれているのかが知りたいのだ。
山口さんの声がすきという話
そうこうしているうちにライブが始まった。わたしの1番すきな世明けの唄はじまりだった。
((山口さん、歌がうますぎる!!))
生理的に彼の声がすきなのよ、わたし…前にTwitterにも書いたが、彼の声なら童謡だってドキドキしてしまう自信がある。
それなのにあんなすてきな愛のある歌を歌われたらね、完敗だよね。ビブラートがロックバンドのボーカルとして珍しいくらい効いていて、それが山口さんにとってもosageにとってもひとつの強みになっているんじゃないかと思う。
わたしがosageをすきな理由
「osageの曲は振られたり傷つけられたり誰かが死んじゃったり何かを失ったり、つらい曲ばかりだけどはじめて幸せな曲が書けたのがこれです」という山口さんの言葉からのワンフレーズだったが、わたしがosageをすきな理由はこれだと思った。悲しい曲がすきなのだ。
でもこの後のワンフレーズで、幸せな曲で泣きそうになれて、少しは変われたのかもしれないと考えた。確実に前に進めている。
大切なひとの力をずっと借りながら、新しく出会った大切なひとの力を分けてもらいながら、わたしの中に光属性が芽生えている気がする。闇属性なのは変われないし、ちょっと前までは変わりたいと思っていたけど変わる必要もないかと思えるように(徐々にだが)なってきている。
ただ、光属性があることで自分が生きやすくなると思う。と同時に他人のことを理解できる幅が広がるはずだから、そうやって“わかる感情”を増やしていきたい。
もうひとつ、すきだった山口さんの言葉がある。
「ここまでやってこられたこと、お客さんのおかげはもちろんあるけどそれだけじゃなくて、俺ら4人よくやってきたの、そう言ってもいいかなってやっと思える」みたいな言葉だ。
こう言えることがかっこいいしファンとして嬉しく思った。こんなにいい音楽を奏でているのだから、やっぱり自信持って音楽やってほしいよね。
そのうえでこちらにありがとうって言ってもらえると、osageはちゃんと立っているんだなと思えて、着いていける。もちろんどのバンドだってそのバンドの色があるし、ちゃんと立っていないバンドがいるとかではない。
それでもこのMCからウーロンハイと春にを聴いてosageの気持ちを、志を、心底信じていいんじゃないかと思える強さがあった。ウーロンハイと春にってこんないい曲だったっけ…?
アナログとセトモノとドライフラワーも“この曲こんな良かったっけ現象”が起こった。ずっと生で聴きたいと思っていた世明けの唄が聴けて、個人的に曲調がすごく好みなことに加えてすきなひとがなぜかosageで唯一知っている曲だと言っていたせいで思い入れが強い赤に藍も聴けた。
さらに誰も知らない街でも聴けてワンフレーズも聴けて…つよつよセトリだったなあ…
osageというバンド わたしの身勝手な祈り
はじめてosageのライブに足を運んだが、お客さんも含めてやさしくて温かくて安心できるバンドだと思った。配信のお客さんへの挨拶・感謝・配慮もすべてしっかりしていて、信頼できるバンドだと思った。
「誰にも邪魔されないように、誰より愛されますように」と願ってくれて終わったライブ、最高だったなあ…osageが音とともに放ってくれた愛を全身で受けとり、「osageがこれから歩む道に理不尽な困難がないように、osageが愛されますように」と願ってわたしもこの文章を終わりたいと思う。
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