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ゲームブック制作日誌(2)

 「ゲームブック」というとなんのこっちゃという方も多いと思います。
広い意味ではゲームの本なら例えばパズル、迷路、謎解き、間違い探しなど何でもゲームブックと呼べますが、限定的な意味、そして現在作成しているのは、文章に番号が振ってあり、物語の進行を選択しながら読み進める本のことです。
 デジタルゲームでいうと、アドベンチャーゲーム、ノベルゲームと似たような仕組みです。


というわけで、5月の文学フリマ東京36に合わせて発行予定のゲームブック「消えた相棒(仮)」の進捗状況です。

(1)はこちら↓

 配分したパラグラフの文章をすべて書き終わり、つながりを確認するためにフローチャートを書きながら、パラグラフの過不足を修正しました。
 現在、手書きフローチャート(のようなもの)、現状での全パラグラフの文章を作成済です。各パラグラフには仮番号が振ってあります。

 一旦出力して、テストプレイと文章確認・修正中です。かなり赤字が入っております。
 パラグラフの進み先など、結構間違いや過不足があり、しっかり修正する必要があります。
 文章については情景描写がうまくいかず七転八倒。こういう場所、という想像はできるし絵も描けるのですが、言葉にならず。あと、分岐の内容にもっと広がりを出したいと思い、可能な限り変更・修正しています。


 あと、挿絵と表紙絵をぼちぼち作成し始めました。作画ツールはClip Studio Paintです。
 ヘッダー画像はその一部です。本文の一部に配置予定。
 見ての通りペン画風に仕上げるつもりなのですが、原寸で出力したらどんな感じか、確認しつつ進めています。使用する大きさに揃えて描かないと線の太さに違和感が出るので合わせないとと思いつつ、いろいろ見切り発車で進めているのでどうなるかなーという感じです。今のところ小さい絵はページの1/4~を目安にしています。
 物体から落ちる影も入れてみましたが、これは無くすかもです。
 ページ組を決め、どこに絵を入れるか決めてから描いた方が収まりが良いので、先に文章を仕上げた方が良いのですが、いろいろ同時進行してしまっております。そろそろ組版デザインを始めます。


表紙ラフです。蛍光ピンク*黒の2色刷りを予定。ピンクだと桜の花が舞ってるように見える気がしますが葉っぱです。
最近のオンデマンド印刷機には特色トナー(金・銀・白・KP・透明ニス、それ以外もあるのかも)に対応している機種がありまして、それを持っている印刷会社にカバー印刷を依頼する予定です。

 表紙もぼちぼち作成中。
 主人公が木に登って何かから隠れているところです。
 主人公=きみ≒読者というゲームブックなのに、その外見を固定化していいのかと思いつつ、そして自分の絵が微妙(特に人物画)なのは自分が一番良く知っているにも関わらず、人物画を表紙にするという暴挙。
 一旦寝かせてから修正、仕上げます。
 なお、なんだか時代劇の様相を呈しておりますが、世界観はよくある異世界ファンタジーです。主人公はニホンっぽい国から舞台となる大陸に流れ着いた落ち武者的存在です。


 本文については、まずフローチャートを作り、それに沿って文章を書くのがスマートなやり方かと思います。が、

・フローチャートを作りなれていない
・フローチャートを完成させてから文章作成を行う予定でしたが、話が広がらず煮詰まってしまったので、とりあえず内容が決まったところから文章を書き始めたところ、話が膨らんできた

上記の理由により、内容を思いついたら順次パラグラフを増やしていく方法で書き進めました。

手書きフローチャートのようなもの(一部)

 当初フローチャート(のようなもの)はパワポ系ツールで作っていたのですが、一旦文章完成後は、内容を確認しながらアナログ(手書き)で書き進めました。
 それがどうなったかについては、↑こちらをご参照ください。混沌。なお、作成には丸二日かかりました。
(ノベルゲーム作成補助ツールや、フローチャート作成補助ツールのような、こういうものをさくっと作れるツールをご存じの方がおられましたら是非ご教示ください)

 フローチャートを作りながら確認すると、パラグラフに過不足が生じたので、文章本体を一通り作り直したところ、総パラグラフ数は150→200に増えました。
 文字数は、今のところルールは含まず約57,000字(改行含まず)です。1ページ42字*16行で仮組したところ、144ページ。ここに絵、ルール、扉、奥付等を入れると、仮の総ページは170-180P程度でしょうか。

 ページがだいぶ増えるのと、物価高に伴う印刷料金の値上がりが生じたので、予価については見直しを検討中です。
 購入者目線で考えれば安いに越したことはないので、ワンコイン(500円)以下にできればと考えていたのですが、安くしたからといって売れるモノでもないような気もするので(本としてはかなり特殊なジャンルのため)、無理のない値段にしておいても良いかなと思ったり。

 あと、この分だと当初予定していたもう一冊は出せそうにないので、5月発行は延期し、後日作成いたします(現代もの)。
 二冊目を出すとしたら別のネタで作りますが、そちらはページも値段も控えめになります。
そのため、お手軽本の役目はそちらの本(もう一冊もゲームブックを予定)に担ってもらおうかという算段。
 とはいえ二兎追うものは一兎をも得ず、『消えた相棒(仮)』をきちんと仕上げることが一番の目標なので、今回はこれ1冊のみの発行となるかもしれません。

 今のところ180P以下なら、~700円の予定です。

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