林檎

1日目、


スーパーでたまたま目に入った、

まだ青い林檎を買った。

別に好きでもなく嫌いでもない、なんでもない存在だったのに。

そんな彼も今日だけは、其の青が凛々と、艶美に煌めいて見えた。

スーパーからの帰り道、逢魔時をヘッドライトが照らす。

暗がって見えていた世界に光が差し、まるで違う世界が始まるかのような、そんな気分になった。

『林檎』

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