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3月も半ばを過ぎて。。。

3月18日、月曜日。
空は曇りがち、春の訪れを告げる花粉の季節真っ只中。
温かさも寒さもない、どこか中途半端な気候。

そんな日に、私は会社を休んだ。

正確には、少しの仮病と、心の疲れを理由に。世間ではよくあることかもしれないが、40代半ばにもなると、そんな自分にも嫌気がさす。

私の本業は、表向きには堅実なサラリーマン。だが、夜な夜な別の顔を持つ。
ライトノベル作家として、創造の世界に没頭する。
日々の業務に追われながらも、夜になると筆を取り、異世界の冒険へと心を馳せる。
この二重生活が、いつしか心の重荷となっていたのかもしれない。

今日はそんな日常からの逃避行。
しかし、この小さな反抗が、私にとってどれほど必要だったか。
朝、目覚まし時計に起こされることなく自然に目覚めた時、いつもの疲労感はなかった。
それでも起き上がる気にはなれず、しばらくの間、天井を見つめただけだった。

会社には「体調不良」で休むとメールを送った。
送信ボタンを押した瞬間、罪悪感と解放感が同時に心を駆け巡る。
そして、久しぶりに自分のためだけの時間が流れ始めた。

午前中は何もせず、ただベッドに横たわっていた。
テレビをつける気にもならず、スマホの画面を見つめることもなかった。
ただ、自分の呼吸を感じる。
そんな時間が、いかに貴重か改めて感じた。

昼過ぎ、軽い運動も兼ねて近くの公園へと出かけた。
人々の笑顔、子どもたちの無邪気な声、犬を連れた散歩の人々。
そんな日常の風景が、なぜか新鮮に感じられた。公園のベンチに座り、深呼吸を繰り返しながら、心を落ち着けた。

公園からの帰り道、ふとした瞬間に、新しい小説のアイデアが頭をよぎる。
心のどこかで常に物語を求めている自分がいることに、改めて気づかされた。

帰宅後、久しぶりに自分の執筆スペースを整えた。
そして、パソコンを開いて、ふと思いついたアイデアを文字にしていく。
書くことへの圧力や期待を一旦忘れ、ただ純粋に物語を楽しんだ。その時間が、いかに心を豊かにしてくれるかを実感した。

夜、布団に入る前、今日一日を振り返った。

会社を休んだことで感じた罪悪感よりも、得られたものの方がはるかに大きかった。
心のリセットができた感覚。
そして、何より明日からまた仕切り直しが出来る活力を得ることが出来た。
無理せず、ほどほどに頑張ることにする。

本当無理なく、ほどほどに…

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