生きてることが辛いなら

1日8時間の労働をし、充分とは言えない賃金をもらって、ごく平凡に、特に大きな困難や苦労もなく、時には酒に酔って思考を停止させるだけの人生でも、「ああ、辛いな」と心底感じることがある。

そんな時に森山直太朗の『生きてることが辛いなら』を聴くことが多い。

“生きてることが辛いなら
いっそ小さく死ねばいい”

センセーショナルなタイトルとこんな歌い出しから、発表された当時は話題になったと記憶している。
自死を助長する内容ではと一瞬思うのだが最後には

“生きてることが辛いなら
くたばる喜びとっておけ”

で結ばれる。なんだか、明日も生きてみようかと思えてくる。
そうしたら、笑えるのかもしれない、と。

日本は“自殺”が若年層(10-39歳)の死因の第一位だそう。
“多数”いわば“皆いっしょ”が好まれやすい、没個性になりがちな私たちのこの傾向が、私たちの首を絞めているのではないか?
恋人は?結婚は?子供は?
それぞれにそれぞれの選択やタイミングがあってよいものなのに、他人にそれを押し付けたがる。
もちろん、上に挙げたもの以外の事由も人の数だけあって、皆それぞれの地獄を生きている。
そりゃ死にたくなるわ、と思う。

でも死にたい分だけ、「生きていて良かった!」と思えた時の喜びは大きい、とも思う。

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