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24.ギター
ギターは、大学一年生の時に始めた。
クラシックギターのサークルに入ったのだ。
ソロギターではなく、
主にアンサンブルをやる。
なんとなくギターをやりたくて
だけど軽音サークルには馴染めそうもなくて
穏やかそうなクラシックギターのサークルを選んだ。というのが本音だった。
入った時は、
クラシックギターとアコースティックギターの違いすら、よくわかっていなかったぐらいだ。
実際にクラシックギターを弾いてみると
想像以上に手が疲れた。
慣れない左手の動かし方。
集中することが必要だった。
それに、クラシックギターが一番難しいそうだ。
クラシックギターは弦がナイロンで
音がとても柔らかい。
しかし弦を抑える力は一番必要。
だからクラシックギターを弾きこなすことができれば、アコースティックギターもエレキギターも弾けるよ、と言われ、頑張ることができた。
クラシックギターならではの指弾きも
もちろん好きなのだが、
わたしが初めて弾いた曲は
The Beatlesの「ノルウェーの森」の伴奏だ。
これは以前、noteに
村上春樹の「ノルウェイの森」について書いたが、
完全にこの小説の影響である。
わたしは、The Beatlesの「ノルウェーの森」を流しながら、村上春樹の「ノルウェイの森」を読むことが多かった。
私もいつかレイコさんのように
自分で「ノルウェーの森」を弾けたら…
そう思っていたのだ。
サークルの定期演奏会のための課題曲に
ノルウェーの森はなかったので
顧問との個人練のときに
わたしは個人的に「ノルウェーの森」を弾きたい
と相談した。趣味として。
そうしてわたしは楽譜を買い、
個人練で「ノルウェーの森」を見てもらえることになった。
幸い、「ノルウェーの森」はそんなにコードが難しくなく、初心者の私も一週間くらいでそこそこ弾けるようになり、1ヶ月くらいでスムーズに弾けるようになった。
「ノルウェーの森」のあの独特な雰囲気を
自分がギターを演奏することで作り出すことができる。
まるで森の中にいるかのような
それとも誰かの部屋の一室にいるかのような
穏やかのような、なんだか吸い込まれるような
不思議な感覚だ。
いくつもの音が重なり、響き渡るあの感覚が楽しい。
わたしは伴奏が好きだ。
ギターを弾き始めると、
気付けば何時間も経っている。
定期演奏会の課題曲や
自分が好きなバンドの曲など
わたしはたくさんの曲を弾けるようになった。
どれも、自分の手でギターを弾くことで作り上げることのできる雰囲気。楽しい。
さまざまな曲を弾けるようになったが
今でもわたしは、The Beatlesの「ノルウェーの森」が大好きだ。
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