ベルリンからハートを守る方法
世界各国を旅してきたなかでも、大好きな国がある。
それはカナダだ。
一方で、まだ好きになれていない国がある。
それがドイツだ。
カナダが好きすぎて、カナダで幼児教育を教える資格まで取ったのに。思った通りになかなか進まない私の人生、茨の道。
カナダの何がそんなに私を虜にしたのか。それは行ったことがある人はみんな思うんじゃないだろうか。
「こんなに優しい人が集まる国が、同じ地球上にあったのか」と。
街には多様な人種が肩を並べて歩き、街のカフェやレストランでは店員さんと気さくに話したり、街中で困っていると誰かが必ず声をかけてくれたり、土地が広くて緑が豊かだとこんなにも人の心にもゆとりが生まれるのかと。
初めて行ったときに出会った親切エピソードの数々を未だに忘れられない。
カナダ最高。
決して、カナダが良い、ドイツが悪い、なんてことを言いたい訳ではない。
どうしたら私はこの自分が置かれるドイツ ベルリンを好きになれるのか、どうしたらカナダと同じレベルで好きになれるのか、を分析しようと思った。
そう、私はまだドイツを好きになれていないだけ。まだ本気でドイツを想ってないだけ。
ベルリンのホテルで「自分で調べて分かることは聞かないでくれる?」とコンシェルジュに冷たい視線とあまりに直接的な言葉であしらわれた時に、脳裏にカナダの優しい人たちが走馬灯のように浮かんだだけ。
そんな中、今日たまたま聞いてたドイツ語Podcastの言葉がとても刺さり、ベルリンで生き抜く知恵を得た気分になったのだ。
それは
「不親切に感じることを個人的な攻撃に捉えるな。パスポートに入国スタンプ押されたくらいに思え」
そう。彼らは何も攻撃しようとしているんじゃないんだ。
悪気はないのだ。(きっと)
ただただ、思ったことをはっきり言う。のがちょっと多いだけ。(きっと)
日本の必要以上に優しいサービスやカナダの心温まる親切話を思い出したりしてはいけない。
郷に入れば郷に従うのだ。
入国スタンプを押せるページ残数を確認しながら
私は今日も心のパスポートを持ち歩く。