第二十六話①「ペルソナー女性」2024年7月1日月曜日 曇り
ペルソナ。元々は舞台役者が被る仮面のことをそう呼んだらしい。
心理学では社会生活を営むうえで演じる自身のキャラクターのことを指す。やはり仮面だ。
マーケティング用語では、「20代男性」「⚪︎⚪︎に住む人」「貯蓄が⚪︎⚪︎円ある人」などのターゲット層をさらに掘り下げ、あたかも生身の、生活のある人間として設定されたキャラクターだ。
そのキャラクターへ向けて商品開発、広告宣伝手法、その戦略、空間作りを行う。ペルソナの1日のタイムスケジュール、金銭感覚、悩み、幸せに感じることなどを具体的に設定することで戦略は立てやすくなる。大きな組織になればなるほど、チーム間でのイメージ共有が容易くなる。
実際のペルソナ作成は、膨大なインタビューやアンケートから数値化され、そこから骨格が作られる。肉付けは最後の最後だ。
非現実的なペルソナ、こんな人に顧客になって欲しいという希望的観測のペルソナでは意味がないからだ。
インタビューやアンケート、どちらにしても適正な数値を導き出せる母数を私は持っていない。残念ながら、今の段階では私の希望的観測と出店先の街柄をインターネットなどの検索結果から作っていくしかない。
【ペルソナー女性】
氏名:園山奏絵(そのやま かなえ)
年齢:35歳
出身地:東京都多摩地区
住まい:出店先徒歩圏内。
最寄り駅から徒歩10分
家賃80,000円
家族 :実家に両親。健在。
父は都内に通うサラリーマン。
母はパート勤め。
兄が一人。実家近くに家庭を持つ。
一男一女。
トラブルはなく家族仲は良い。
職業 :中堅商社の人事総務部 正社員
大学卒業後2回目の転職。
キャリアは一貫している。
部下なし
主に勤怠・給与を担当。
人事トラブルも担当することがある。
小チームで担当を兼務しており、
チーム全体が疲弊している。
ストレスあり。
給与 :手取り28万円 ボーナスあり。
額に不満あり。
貯蓄 :200万円ほど。
投資などはしていない。
趣味 :没頭するような趣味はない。
友人と旅行(コロナで停滞)、
食事、ショッピングなど。
ハイブランドには興味はない。
良い物、好きな物を大事に使う。
友人 :以前働いていた会社の同僚、
高校大学時代の友人
現職場では友人というまで
親しい人はいない。
仕事と友情は分けるタイプ。
パートナー:今はいない。
欲しいと思っており
マッチングアプリに
登録したが、
この出会い方に違和感があり
眺めるだけになっている。
結婚願望は強くはないが、
独り身の不安はある。
異性愛者。
健康面:持病無し。健康。
テレワークによる運動不足は自覚。
たまの出勤に一駅多く歩いたり、
階段を使うようにしている。
お酒は好きだが強くはない。
暴食はしないが洋菓子は好き。
コンビニでつい一品、
手に取ってしまう。
出先で洋菓子店があれば必ず入る。
1日のスケジュール:
8:30 起床
朝食は紅茶や日本茶と
ヨーグルト、グラノーラ。
体型を気にして食べないことが多い。
その後身支度。
テレワークでも化粧や服装は
オフィスとほぼ同じにしている。
10:00 勤務開始 ログイン
※コアタイム規定は11:00〜16:00
※人事書類があるので、
自宅以外の業務は禁止
14:00 昼休憩 ※1時間
自宅で軽く済ませるか、
近所のランチ店で食事と休憩
15:00 業務再開
19:00 退勤
※残業は会社規定により
基本的に無し。
半強制的にログアウト。
したがって業務時間内が
非常にタイトなスケジュールと
なっている。
翌日への持ち越しも多く、
それもストレスになっている。
20:00 夕食の買い物。
もしくは近所で軽く外食。
21:00 自宅の場合は、
TVもしくはサブスク作品を
鑑賞しながら夕食。
恋愛モノを好む。
アニメに苦手意識はないが
詳しくもない。
アニメも恋愛モノ主体。
アクション、ホラーは苦手。
24:00 翌日の仕事の準備。
会社へはログインできないので、
プライベートのアカウントで
下準備や調べ物をする。
25:00 入浴
スキンケアとストレッチ、
ヨガ(YouTube)をして、
終わり次第就寝
人生観:
流されて生きてきたわけではないが、取り立ててやりたいことや夢や希望はなかった。優等生というわけではない。高校大学、就職先も中堅どころ。大成功は狙えないし狙ってもいない。大失敗はしないようには気をつけている。
友達との旅行や食事はとても楽しいが、一人の時間も苦にならない。
ワインとコーヒーについて:
食事などは和食より洋食を好む。
ワインも詳しくはないがお酒の中では一番好き。
赤も白も好き。
どちらかと言えばライトな味わいが好き。
コーヒーは好きだが、カフェインには弱い。
立て続けに2杯は飲めない。ラテ、カプチーノを好む。
ペルソナの正しい作り方ではないだろう。多分に希望的お客様像が含まれているのも自覚している。
でも。
園山奏絵さん。
はじめまして。
あなたは私の最初のお客様のひとりです。
私はあなたを見つけました。
今度は私があなたに見つけてもらう番です。
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参考サイト
①
②
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