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もしも僕が「人生最高レストラン」に出演したら

「どんなものを食べてるか言ってみたまえ。君がどんな人であるかを言い当ててみせよう。」
「はい、行きつけの焼肉屋で食べる焼肉が大好きです!」
ということで、あなたの人生で最高のメニューは何ですか。

土曜の夜に放送されている「人生最高レストラン」という番組が好きだ。
テレビはあまり見なくなったが、この番組は時間が合えば見ている。
*冒頭の言葉は、毎週番組内で紹介されているフランス語の台詞。妙に印象に残る。

内容は、ゲストが自身の思い出深いレストランとお気に入りメニューを紹介するというシンプルな構成で、好きな食べ物について幸せそうに話しているのを見るのは気分がいい。

さて、僕が「人生最高レストラン」に出演することはたぶんないわけだが(世の中に「絶対」はほとんどないので、絶対にないとは言わない)、もしも出ることになったら行きつけの焼肉屋を紹介しよう、と心に決めている。

先日、20代の頃に一緒に働いていた後輩の結婚を祝うために、その頃の仲間と焼肉屋に集まった。
皆でその焼肉屋に集まるのはずいぶんと久しぶりで、10年前と変わらぬテンションで盛大に飲み食いした。
(翌日の胃腸や疲れの具合は、10年前と同じというわけにはいかない)

店長さん(僕らはマスターと呼んでいる、焼肉屋なのに)は、いつ行っても僕ら(もしくは僕)のことを覚えてくれていて声をかけてくれる。

先日集まったときに、マスターが
「おかげさまで、うちも16年目を迎えました!いつもありがとうございます!」
と声をかけてくれた。
「もうそんなに経ちますか、ずっと繁盛しててすごいですね!」
と返しながら、16年という長さにびっくりする。
だって、開店したときから通っているのだ。
頻度に差はあれ、今も年に数回は食べに行く。
なんなら、1人でも食べに行く。

そうか、16年も経つのか。
行きつけの店と言ってもよいだろう。
「人生最高レストラン」で紹介しても差し支えあるまい。(出演することはたぶんないけれど)
家族をもつ仲間も増えたし、胃もたれだってするようになるわけだ。
でも、集まればあの頃と同じようにテンション高くはしゃいで、美味い肉を楽しむ。なんとも幸せなことだ。

しかも、想い出補正がかかってるから、ただでさえ美味しいのに余計に美味しく感じる。

僕はおそらく記憶力がよいほうで、それは良い方にも悪い方にも作用する。
嫌な想い出を忘れたいのになかなか忘れられない。
ただ、楽しかったり嬉しかったりした想い出をしっかり覚えていられる。

さて、書き進めてきて、落としどころを見失った。
うまく記事を終える力を身につけたい。

それもこれも、カフェで仕事しているっぽくnoteの記事を書いていたら、突然話しかけられたからだ。
2つ隣の席に座っていた若い女性に話しかけられた。
「すみません。Type-Cのコード持ってたら、貸してくれませんか。」と。
突然のことにめちゃくちゃビックリしながらも、あまりそれが表に出ないタイプなので、持っていた充電コードを貸してあげた。
見ず知らずの人だから、何か言われることはないのに、なぜか慌てて仕事で使ってるslackに画面を切り替えたりもしてしまった。
何をやっているんだか。
とにもかくにも、今日の残りHPを大きく削られてしまった。

僕は、街なかで道を聞かれることが多い。
旅行先などで「写真とってくれませんか」と言われることも多い。
どうやら、よい人(害の無さそうな人?)に見えるらしい。
よいことだけど、小心者なので毎回とてもビックリする。
ドキドキしながら、道案内をしたり、写真を撮ったりする。

充電コードを貸した女性に、
「ところで、あなたの人生最高のメニューはなんですか」
と、聞けるくらい図太くなってみたい。

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