【詩】7.解かれた糸
引き攣った笑顔にキスをしては
隙間だらけの言葉で
ありもしない未来を紡いでた
赤い目で答えを待つ君だけが
焼き付いて苦しい
歩いてた道が急に行き止まりになって
引き返すにも来た道はもう通行止めで
「ありがとう」君の影だけ滲んで消えてく
軸のない流れるままの憂い
甘えは所詮依存で
君の肩を重たく潰してた
沈黙の切れ間をただ探り合う
臆病なふたりだ
私の薬指のリングをなぞる
この手に落ちた雫 誰の涙か
信じてた愛が急に水たまりになって
嘘願うにはあまりにも救いのない顔で
「ありがとう」君の想いに重ねて消えてく
解かれた糸のように
まっさらな自由
深い霧の中
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