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頭の中身

えんぴつぺんぎん

 「本棚を見せるのって恥ずかしくないですか?」久しぶりに会った後輩氏がいった。自分の頭の中を見せるようだから、という。まったくその通りだと思う。自分の本棚を見せるということは、自分が何に興味を持っていて、どんなことを考えているのかをそっくり話してしまうようなものだ。

 東京で一人暮らしを始めてからの本棚はスペースの都合もあって、限られた本しか置いていない。図書館で借りたり、電子書籍を購入したりすることも多いから、本棚にある本は、資格試験のテキストなどの実用書の他は、繰返し読みたい、作家を応援したいと思って購入した、思い入れの強い本が多い。

 対して、実家の本棚はたくさんの文庫や新書が詰まっている。大学生や社会人になってから買ったものもあるが、中学や高校時代までに買ったものも多い。大学図書館という夢のような場所は使えなかったし、地元の公共図書館もあまり有効活用できていなかったから、読みたい本は買うことが多かった。ありがたいことに、誕生日などには図書カードももらえていたし、親も読みたいということで、買ってもらえることも多かった。背表紙を見ていると、どうやって興味を広げ、深めていったのか思い出される。

 本棚に多いのは爆笑問題、池上彰、福井晴敏である。私に世の中を垣間見せてくれた著作たちだ。

 「爆笑問題のニッポンの教養」という番組がNHKで放送されていて、それを書籍化したものが並んでいる。この番組は、爆笑問題の2人がいろいろな研究室を訪ね、研究内容を見学した後に、研究内容について話を聞く番組だ。生物学や物理学、政治学まで幅広く取り上げていた。この番組での太田氏は、意図的だったのか若さゆえか、好奇心を基調にしつつもなかなか挑戦的で、その道の第一人者の教授たちと激論を展開していた。門外漢の激しい言葉に、教授たちもヒートアップしつつも自分の学問領域について誠実に回答していて、学問の世界の奥深さや厳しさがよく伝わってくる番組だった。書籍版はその内容を収録しつつ、研究内容も簡潔に紹介されていてとても楽しい。太田氏の「この世界は奇跡の集合体だ」という序文はぜひ読んだいただきたい。

星野源も、好きだったらしいですよ。

 池上彰は言わずと知れた時事解説者で、星の数ほど著作があるが、「そうだったのか現代史」のシリーズを夢中で読んだ。タイトル通り、冷戦構造やイラク戦争、統一ヨーロッパにブレトンウッズ体制、石油戦略などの現代史のトピックを扱っていて、今現在のニュースに触れるときも必携だ。「現代史2」には、2002年に起きたチェチェン人によるモスクワの劇場占拠事件を導入にチェチェン紛争を開設した章があり、いまのウクライナ戦争を読み解くのにも役に立つと思う。なぜ、テロリストを排除するという名目で、100人以上の犠牲が許容されてしまうのかという、当時の私が抱いた疑問を解き明かしてくれた章でもある。

「そうだったのか中国」も面白いです。

 福井晴敏は吉川英治新人文学賞や、江戸川乱歩賞を受賞した小説家である。ガンダム関係の著作でも有名だが、私の本棚にはDAISという架空の諜報機関が活躍する一連の著作が並んでいる。中学1年生のときに読んだ「亡国のイージス」は私の中二心を存分にくすぐって、物語の楽しさを教えてくれた。物語に登場するセリフを友人に送り付けるなど黒歴史も作った。世界情勢を背景にしつつも、ハリウッド的なアクションに彩られた胸踊るスパイ小説だ。

福井先生、面白いけどみんな長いんだよね。人類資金なんて9巻ある。

 長じるにつれて、興味も細分化して、多少は専門性があるものも読めるようになったが、自分の考え方、見方を作ったのはこの頃の本棚であることは間違いない。
 
本棚の前に立つと、面白い本がいっぱいだ。


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