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再来

好きした過去にほんの少しの温もりを
たとえ、いまは他人であろうとも
記憶の果てに木漏れ日を
さよならがくると分かっていても


再来の春、さくらの下 あの日をよぎる
再会の春、あの頃より大人びたあなたがそこにいた
最低だった私にそんなふうに笑ってくれるんだね

好きした過去に木漏れ日を
「さくらの花びらがきれいだよ」
桜色に憂いを重ねた
あの頃の私たちに見えないように


"しあわせ色" 描ききろうとも
無垢なんて消え去った私
幸せにね、なんて簡単に言えないあなたに
何を言えるだろう
あなたに映る私は、
どんな色なんだろう
どんな 表情(かお)なんだろう



あなたの記憶にある私は、
どんな表情(かお)だろう
どんな色だろう

「久しぶりだね」って言える明日にしようと
夜目を閉じたのに
あなたのほうが笑っていたから
なにかが解けた気がした


"しあわせ色" 描ききろうとも
無垢なんて消え去った私
幸せにね、なんて簡単に言えないあなたに
何を言えるだろう
あなたに映る私は、
どんな色なんだろう
どんな 表情(かお)なんだろう


好きした過去にほんの少しの温もりを
たとえ、いまは遠くにしたとしても
記憶の果てに木漏れ日を
今度こそ笑顔であえますように