つむじ風が吹く日には
つむじ風が吹く
乾いた葉が宙を舞い
肩がさみしくなる
そっと腕を組み
体をすぼめ 家路を急ぐ
収穫の季節は終わった
陽は、日毎に早く大地へと沈んでいく
僕たちは正しかったかもしれないし
間違っていたかもしれない
でももう耳を澄ましても、
鳥たちの声はしない
いつの間にか恋の季節も終わっていた
僕は君の声をかき消して、
山をも動かす情熱をもって、千の夢をみた
いまこの手にあるものは、ずっと手にしたかったもの
なのに僕は寒い
君はいくと決めた
僕は手放すべきだった
だけど、この手が冷たい
君はいまも千の夢を見ているかい
逆さまの天秤にはなにも載せることはできない
叶えた夢と、この冷たい体を比べることなんてできやしない
変わっていくことを望んだ
なのに、いまは変わらないものを望んでいる
君はいま寒くはないかい
僕はひどく寒くて、
抱えこんだ体が悲しみで泣いている
僕たちは正しかったかもしれないし
間違っていたのかもしれない
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