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ソロモン的セクシズム

あったことを時系列で書くのにも飽きてきた!!

家は、日曜日に訪れたところに決まりましたありがとうございました。ホニアラシティまではサンダル徒歩20分。家賃はメルボルンで住んでいたとこより高いです。

なぜ高いか。2000年代、ソロモン諸島は部族間の抗争ってやつで超絶治安の悪い時期があって、政府も民衆をコントロールできんなったのでオーストラリアに助けを求めたんですな。なので、オーストラリア人いっぱい来た→住む場所ない→需要が跳ね上がる→家賃高くなる、ということです。今はそのオーストラリア人もだいぶ撤退しているので、家賃は下がりつつある状況。とはいえまだ高い。

さて。

家が決まると、買い物が増える。食料に始まり、シャンプー、歯磨き粉、洗剤、タオル、トイレットペーパー、セロテープなどなどなどなど。

旦那は日中仕事なので買い出しは私がやることになるんだけど、日を重ねるごとに、一人で外出が辛くなっていった。

一人で出歩くとキャットコールがえげつないんです。

キャットコールとは。

Urban Dictionaryで一番人気の定義を見てみよう。

cat call

When a guy gives the wert whirl whistle or yells at a babydoll for the purpose of getting attention and in hopes of a future hookup. This is usually done out of the window of a car. Typically a Pontiac Firebird, or Camaro. 
99.9% a hookup never arises and it's just the thrill that keeps these going.

「男が、かわいこちゃんに構ってもらう、あわよくばその子と一発ヤれることを期待して発する口笛や投げかけの声。Pontiac FirebirdやCamaro(アメリカのDQN車?)の車窓から発せられること多し。99.9%ヤれないけど、それでも一縷の望みを捨てきれず行われ続ける」

ってとこか?これは随分アメリカ文化に限定的な定義の仕方しとるのう。

まぁいいや、これがキャットコールです。


要は!一人で歩いていると、私に構ってもらいたい現地の男性が私に向かって雑音を発するわけです。上のビデオみたいに身の危険を感じるレベルでは全くないけど、すれ違いざまに「Hi Mrs」「Hi baby」は、よくある(ソロモン人なんでかMissじゃなくてMrsがデフォルトなんや)。ある青年は「Hi baby」を噛んで、「はいべいべろべろぶゎ」になってしまってそれはさすがに気の毒であったけれど。

素朴にハローならハローで返せるんだけど、ベイビーとか口笛は、礼節に欠くので反応できない。私はベイビーでもないし牧羊犬でもない。アテンションが向けられている、多少なりの反応を期待されているのが分かりながらシカトして通り過ぎないといけないのは、その度に数秒の気まずさに耐えることであり、これも20歩ごとに新しい奴からやられると、結構精神的苦痛なわけ。

別に私がそのくらいホットなのよと言いたいわけでは全くなく、上述のビデオのお姉さんもあえてTシャツスニーカーという色気ゼロな格好をすることで証明しているんだけど、極めて平均的な外見でも、女一人歩きってだけでその人間を、文字通りcatをcallするように扱ってOKだと思っている輩がいて、それはお前たちが今その瞬間、己の男尊女卑マインドを大っぴらに披露していることに等しいんですよってことが言いたい。

ただソロモンの場合は、現地男性が現地女性に、すれ違いざまにベイベーだとか言っとる様子はないんよねー。現地女性と私の何が違うって明らかに人種なわけで、それはいいのよ。物珍しいんでしょうよ。でも、だったら「ハロー」でええだろが。それがなぜか、(少なくとも外見上は)若い東洋人の女という要素が加わると、少なからぬ青年が私を「外国人」から「外国のメス」にレーベルを貼り直して、ベイベー呼ばわりしてもかまわないと思うようになるのが、完全に舐めた態度で不愉快!絶対反応してやらんのじゃけえの。

「ベイビー」って呼ばれるうちが華、ババアになったら欲しくてもアテンションがもらえないんだよ、と思う自分がいなくはないんだけど、この考え方は自分自身を男社会に都合の良い角度から援護射撃しとることに気づいて、そう思わないように努めている。………って、ああ、まただ。

男からの視線が不愉快でそこから解放されたいから考え方を変えたのに、今度はその考え方にフェミニストな自分が納得できない。一人でぐるぐる悩んでも元凶である相手の視線を振り払うことはできないから、全てがフラストレーションの種になる現象。いっそブルカで全身を隠してしまえたらという妄想に囚われる現象。これ、メルボルンでジム通っとった時の最大の悩みだったわ。

話がちょっとそれた。

…ちなみに、ピュアな好奇心で「ハロー」と言われるのも、汗だくだったり両手塞がっとったり、イヤホンつけて歩いてる時(もしくはその全てが同時に起きている時)は反応してあげるのも一苦労なので結局それもあんまり歓迎してないwていうか、ソロモン人はいい加減外人に慣れてくださいw

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