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読書記録『カラフル』森絵都

カラフル
森絵都
文春文庫

【あらすじ】
生前の罪により、輪廻のサイクルから外されたぼくの魂。だが天使業界の抽選にあたり、再挑戦のチャンスを得た。自殺を図った少年、真の体にホームステイし、自分の罪を思い出さなければならないのだ。真として過ごすうち、ぼくは人の欠点や美点が見えてくるようになるのだが…。

過去に読んだ本の振り返りです。
実は『カラフル』小学生の時に一度読んだことがあります。
当時は黄色一色の表紙に惹かれて学校の図書館で借りました。

そんな読んだ状況まで覚えているのに、本の内容は覚えていません。記憶力がないのです。
この本だけに限らないのですが、本を読むことが好きなのに、本が好きなのに、記憶力はよくありません。映画もドラマも、何度も観ないとストーリーが植えつけられず、「感動した」「難しかった」くらいの後味だけが残っています。
読んだ直後、観た直後にはあれこれと言葉が出てくるのですが、別の情報が入るともうだめ。わたしの記憶の容量は大きくないようです。

2度目の『カラフル』は、読みはじめてしばらくして、なんとなく記憶が戻ってきました。
が、自分の記憶力には自信がないので、新鮮な気持ちで読み進めました。

読み終わって。

おそらく昔読んだときは、夢のような物語に「わーすごい」なんて思ったんだと思います。
そして、今からのわたしの人生もきちんと歩んで行こうと決めたような気がします。

2回目の今回は、小学生の時のような感想も少しはありました。
ただ、それ以上に。
「わたしもやり直したい」
そんな気持ちが強くこみ上げてきました。わたしの目の前にはプラプラは来てくれないけれど、自分の力で今から人生を変えることはできるはず。

今の状況を解決するためには、「自分が」動くしかない。前向きな一歩を踏み出す勇気をくれる作品でした。


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