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うちのネトはとにかく可愛いのだ

うちには小さい家族が一匹いる。名前は、ネト。私のプロフィール画像にもなっている。”ネト”という名前は、私の母が名付けた。

「もし猫を迎え入れるなら”ネト”にする。」と決めていたらしい。そして今改めて、どうしてネトにしたのか聞くと、

「ねと〜っとしてるから。」

娘の私も母の思考がよくわかっていない。

さて、今回は私の友達、ネトについて書いていく。

ネトがうちに来てから10年が経った。当時はまだ生まれて2、3ヶ月ほどの子猫で、近所の猫を保護する活動をしている知り合いのところで保護されていた。元々、親子共に猫が好きで、いつか迎えてあげられると良いね、とは、野良ちゃんたちを見るたびに話していた。

そしてその知り合いから連絡を受けて、見にくるだけで全然構わないからうちへ来ないかと誘っていただき、見にいくことに。もちろん私たちに飼う気は全くなかった。しかし、ここでネトと運命的な出会いをしたのだ。

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ネトがお昼寝の最中に私たちのところへ連れてきてくれたのだが、全く起きず、私の膝の上で、肘に顔をうずめてクークー寝ているのだ。それがもう可愛くて今でも鮮明に覚えている。それから約30分過ぎても変わらず寝ていた。これを見た知り合いが、「てんてんちゃん(保護当時に呼ばれていた名前)はきっとhalちゃんの家に行った方が幸せだわ」と。私もこの言葉を聞いて、「この子飼いたい。」と母に言った。母的には急にうちに来るのは難しいと思っていたようだが、知り合いが簡易的なトイレとカリカリをすぐ用意してくれたので、その日からうちの子になったのだ。改めて振り返るとドタバタだったな。笑

ネトのどんなところが可愛いのか挙げて、と言われるほど難しい問題は無い。なぜならこんなことを書いてしまうと文章にならなくなってしまうが、もうネトの存在自体が可愛いのだ。

一緒に長い間、同じ時を過ごしていてわかったことは、ネトにもちゃんと感情があることだ。これはネトに限らずどの動物にも言えることだ。一番驚いたことは、引越しの時と姉が実家を出る時、ネトが涙を流したこと。

引越しの時は、どこにも行かないようにネト専用のバックに入れて移動した。引越し先に着いて、少し休憩していたとき、「ネト大丈夫かな?」と心配になり家族で少しバックのチャックを開けてみた。するとネトはその少しの隙間から出てこようとしてしまった。まだ荷物の搬入が終わっておらず、玄関も窓も開けっぱなしだったから、「ネトだめー!!!!」と家族4人がかりでネトをバックに戻したのだ。一通り作業が済んで、やっと落ち着けたから、ネトの様子を見てみることに。すると、グズグズと鼻水を少し出しながら涙目になっていた。仕方のないことだったのだが、バックに押し込まれてしまい、彼女的にはそれがものすごく悲しかったようだ。謝りながらたくさんネトのことを撫でた。

姉は結婚を機に実家を出て行った。ネトが家に来たとき、姉は大学1、2年で、サークルとバイトで夜遅く家に帰って来ることがほとんどだった。しかし夜行性のネトからしたら好都合の遊び相手。しかも当時は子猫だから、遊びたい欲MAX!だから、姉が家に帰ってご飯を食べていると、後ろから思いっきり姉の背中にジャンプ。髪の毛をくちゃくちゃして構ってアピールをよくしていた。また、姉が寝ているときも姉の足元にダイブ。ピョーンと蹴り飛ばされてしまってもそれがネト的には楽しかったみたいで、何度もやっていた。そんな大好きだった姉が家を出て行った後、ネトは姉が使っていた部屋で涙していた。人間もそうだが、幼少期に自分を可愛がってくれた人やものが突然消えてしまうのは悲しい。きっとネトもそうだったのかもしれない。

逆に私が辛くて泣いていたとき、ネトがそばにいてくれて励ましてくれたこともあった。そういう時は「ニャー」と言ってスリスリしてくるのではなく、少し俯いたり、私の顔を見たりしながら、ただそばにいてくれるのだ。私も一旦落ち着いて、ネトに「ありがとう」と言って頭を撫でると、何も言わず、私の顔を見て何度も瞬きをして、「大丈夫だよ」と言っているかのように私に撫でられている。本当に賢い子だ。神通力がよく働くから、家族の行動や考えていること全てネトにはお見通しなんだと思う。ちなみに今も自分のことを書いているとわかるようで、私の横で作業しているのを見ている。

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うちに来てから10年が経ち、年齢的にもシニア猫に突入している。最近は少し歳をとってきたかな、と感じる場面もちょっとずつあるが、まだまだ元気に走り回っている。うちにきてくれたネトには感謝しか無い。うちに来てくれてありがとう。家族みんなを癒してくれてありがとう。ずっと一緒に居ようね。

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