「実効性を高めるために。今回はスマート・ライフ・プロジェクトと、身体活動・運動、睡眠・休養 〜健康日本21(第三次)推進専門委員会」
3月11日開催の第2回 健康日本21(第三次)推進専門委員会を傍聴しました。
資料 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38441.html
今回の議題は下記になります
(1)スマート・ライフ・プロジェクト等のあり方について
(2)個別領域の取組について:身体活動・運動、休養・睡眠
そもそも健康日本21(第三次)推進専門委員会とは
簡潔に言ってしまうと、健康日本21(第三次)のコンセプトのひとつ、Implementationのために、どうしていくかを議論する場ということでしょうか。
●好事例を集めるだけでなく、実効性を高めるには?
第三次において、スマートライフプロジェクト(以下、SLP)をどのように活用していくかの見直しが議論されました。
論点、課題と、事務局からの提案や委員からの意見をざっくりと。
○「適度な運動」「適切な食生活」「禁煙」 「健診・検診」の4つの主要なテーマで取組を進めてきたが、より社会的な課題となっている生活習慣は何か
○SLPで開催している「健康寿命をのばそう!アワード」(生活習慣病予防分野) への応募が減ってきている
これに対して
→追加テーマを設ける、長いスパン応募準備ができるようにする、都道府県の推薦枠をつくるなど(追加テーマとして、女性の健康、睡眠、ライフログなどICTの活用、自然なまちづくりとの連動など)。
→協会けんぽや、地域職域連携協議会などからの推薦枠を設け、中小企業枠をつくってはどうか。
○「参画し活動している企業・団体数」を指標として設定しているが、 参画団体の活動状況を把握できていない。
これに対して
→年1回の登録情報の更新手続きを新たに設けては。更新時に簡便に活動状況を回答する仕組(チェックボックス等)を導入。
ほかにも、普及啓発として、こども、学生など若年世代に対して、学校保健との連携について複数意見がでていました。健保だよりに「こども版」を出しているところもあるそうですね。
個人的には、委員からの意見で「好事例の収集としての「アワード」だけでなく、「サロン」を活用して好事例を担当者が取り入れるために、考えるプロセスを議論、話し合う場が必要では。」という意見に、そうだよなーと思いました。
最近、セミナーなどでも事例の発表などが多いという印象がありますが、そこから次のステップ、「自分たちはどうやっていくのか」につなげていくことが「実効性を高める」ためには大切ではと感じました。
●「ぐっすりガイド」「アクティブガイド」など一般向けのコンテンツを作成
資料2の「健康日本21(第三次)推進の方向性(イメージ) (身体活動・運動、休養・睡眠領域) 」のそれぞれの対応ページの説明。次に、策定を担当されたそれぞれの参考人の方から「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」 「健康づくりのための睡眠ガイド2023」 の策定のポイントの説明がありました。
↓↓↓各ガイド作成の検討会レポートはコチラ
どちらもガイドは専門職向けであり、一般国民向けとして、それぞれ「アクティブガイド2023」「ぐっすりガイド」が作成されるようです。サイズはどちらもA4判三つ折りと統一されています。
こちらは総合版。成人版、高齢者版、そして疾患を有する人へ向けた (高血圧、2型糖尿病、脂質異常症、変形性膝関節症)身体活動・運動を安全に行うためのポイント版が紹介されていました。(こども版はない??)
こちらは成人版。ガイドにあわせて、他に、こども版、高齢者版が紹介されていました。
議論で印象的なところとしては、
身体活動については、生活習慣病の人や、運動器に障がいのある人など今まで運動をためらう人、できなかった人に対してもガイドを活用して 「運動をあきらめない社会」になるように。
睡眠についは、睡眠単独でなく、食事や運動など日常の規則正しい生活が睡眠を質・量を高める。課題としては、睡眠障害があるとき、「睡眠の専門家」への受診とした場合、まだ「睡眠の専門家」が一般的にはどこにいくべきかわからない、など。
とざっくりの印象に残ったところのみですがご報告まで……。
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