雨気のせいにしてしまえ

あまけだからじゃない？

今日の朝、起き上がれなくなり、寝覚めて3時間経ってから布団の上で母に電話をかけた。

また来てしまったか、と私は思う。

定期的に、動けなくなるほど気持ちが落ち込む。
というより、動けなくなってから、ああ、落ち込んでたんだな、と気づく。

数ヶ月前からそろそろ来そうだ、と思ってはいたけれど、来たらやっぱり、さらに落ち込む。

動けない。
天気も曇り。
湿気で髪がうねうねしている。

母に電話をかけて、動けない〜、と伝えると、
あまけだからじゃない？
と言われた。多分、雨気、かなと頭で感じ変換。

雨気
今近くに、せっかく買った広辞苑がないので調べられないけれど、私が感じる雨気は、
雨が降りそうで降らない。空気はほぼ水分で、息をすると溺れてしまいそうになる。
こんな感じ。

雨気な日が1番苦手。
降るなら降ってくれ、雲にとどまるな。
と毎度思う。

今日も息がしづらいくらい、空気が湿気ている。
動けないのにより動き出せない。

嫌だなあ、雨気、と思って、でも思ったら、空気は相変わらず重いけれど、体は少しだけ軽くなった気がした。

理由が分からないことが、1番怖い。
対処する術が見つからないってことだから。

雨気のせいで、私は今、動けないんだ。
そう思ったら、憎たらしい相手が分かったら、なんだか倒せそうな気がして、布団から起き上がってみることにした。

見えないことにもやもやしてしまう時、何かのせいに、姿形あるものにしてしまえば、戦う気になれる。
見える敵を倒すのみ。
日々の攻略法が、また一つ増えた。そんな朝。

じとじとした雨気には、さっぱりしたヨーグルトで勝ち越しました。