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欧州バックパック旅3【バチカン/ローマ】-怪しいチケットとブレスレットを差し出された話

2022年7/18 ローマ:快晴
Day 3

バチカン市国入国

バチカン市国は少し距離があるので地下鉄を使った。間違って反対方面に乗ってしまい時間ロスと焦りがあったがなんとかたどり着いた。地下鉄の中で白い小型犬を抱っこした男性が乗ってきて癒された。バチカン市国の広場へは特に何もなく入ることができる。

バチカン市国への入り口

広場でオベリスク、教会の外観をみ、湧き水を汲んだ後、サン・ピエトロ大聖堂に入ることにした。大聖堂に入るには空港のようなセキュリティチェックが必要だった。朝早かったので列はあまりなく、すぐに入場できた。(ツアー客が多かったのが難点だ)
列に従って行くと、クーポラに登るとこまでたどり着いた。階段かエレベーターかが選べて、少しだけ階段の方が安かったので迷わず階段の方を買った。後悔はしていないが、螺旋階段を延々とのぼるのはとても大変だった。窓がない中で永遠と登っている気分だ。大学生の貧乏旅行じゃない限りはエレベーターをおすすめする。

ようやく登り終わったと思ったら、エレベーター組と合流し、更なる階段地獄が続いていた。結局エレベーター組も階段を上らなければならないのだ。天国に1番近い場所で地獄を味わうとは...と苦笑いしながら狭くなってゆく階段をひたすら登り続けた。

「天国」への階段

息が上がって汗がひどくなった頃、やっと展望台にたどり着いた。360° 見渡せるのでバチカン市国一帯だけでなくローマを一望することができた。

上からの眺め
奥にバチカンの広場がみえる

帰りの階段ももれなくきつかった。下まで降りた後、大聖堂を見学した。その聖堂は今まで見た中で格別であった。まさに人類の叡智が感じられる隙間ない空間だ。装飾から窓から差し込む光まで全てが美しかった。

たぶん世界一神々しい日差し
大聖堂と同時に人類の傑作だ

恍惚状態でしらばく眺めた後、バチカン美術館へ行きたかったので大聖堂を後にした。美術館は事前予約が満杯だったので、当日券を買う必要がある。美術館を探し、今では行列になっている大聖堂への入口にも並んだが美術はなかった。Google mapsを見ると、美術館は少し離れた場所にあったので、もしかすると...と思い広場を後にして市国の城壁に沿ってローマを少し歩いた。案の定そこには別の行列ができており、美術館入場を待つ人々だった。美術館へ行くには一度バチカン市国を出国せねばならないのだった。

怪しいチケット

当日券の列でファストパスを買うと早く入れると言われて変なチケットオフィスに連れてかれ、36€で買わされそうになったけど電話しないといけないと言って逃げた。詐欺か公認かは不明。名札つけた係員も同じこと言っていたから多分公認だろう。にしてもあまりにぼっている。当日券は17€だった。そこまで長く(測っていないが30程度か?)待たずに入れたのでよかった。

よく、「一日で全て回ることはできない」とか言われることがあり、聞くたびにんなことねえと鼻で笑っていたが、バチカン美術館はその類いだった。

バチカン美術館
惜しみなく展示されている石膏像は圧巻だ


お腹が空いていたのもあって後半の絵画(主にフレスコ画)と展示品を飛ばした。飛ばした中にアテネの学堂があったっぽい。とても後悔している。
美術館はルート通りに行くとシスティーナ礼拝堂につながっており、最後の審判を見ることができた。巨大な絵画で、その迫り来る力に圧倒された。しかし一方で大きさ故に、意外と描かれている人数は多くないなと思った。

絶品パスタ

少し歩いたところ(2km先くらい。もはや距離の感覚がバグっている)に評判の良いお店があるらしいので行ってみた。名前はJuls Bistroというところ。40代くらいの女性(接客)と同じくらいでの年齢の男性(シェフ)の2人で営業している地元のお店だ。夫婦だろうか。その女性店員さんがとても親切で、英語であなたを歓迎します、と笑顔で言った後に全てのメニューを説明してくれた。迷ったが本日のパスタ(トマト、バジル、チーズ)と炭酸水を注文。お通しのパンを含め、10€いかないくらいのとても良心的な値段であった。

シンプルな材料でここまで味を引き出せるのか!
まさにプロの技だ。

いざパスタを食べると、とても美味しい。今までのパスタの中でも1番か2番を争うほどだ。本場のbistroの力を魅せつけられた。食事中に多くの地元のお客さんが入ってきて瞬く間に満席。地元の人々から愛されているお店なのだろう。美味しさで口元が緩みながらも完食し、とても良い気分で店を後にした。

怪しいブレスレット売り

この後はたまたま近かったのでサンタンジェロ城に行った。

サンタンジェロ城
怪しい売人が多くいる。

サンタンジェロ城の手前に立派な最高裁判所の建物があり、これも城の一部なのかと疑うくらいだった。サンタンジェロ城は入らなかった(入れるかすらも知らないが)が外側から写真をたくさん撮った。観光地なので日傘売り、扇子売りが多い。セルフィーをとっていると、アフリカの人から「ブレスレットいらないか」と声をかけられた。無料であげると言われたが断った。もし無料であげるという旨を録音してたらどうなったのだろう。少し気になる。

まだまだ時間があるのでパンテオンに再びチャレンジに行くことにした。平日なので事前予約なしに入れるはず...

パンテオン出口
ギリシャ式の石柱が美しい

パンテオンは人がたくさんいたが列に並ぶことなくすんなり入場することができた。

一歩入ると、天井の丸い窓から差し込む光が幻想的であった。現実とうつつの狭間、そんな感じの空気感、時間が流れていた。また、ヴィットーリオエマヌエーレⅡやラファエロのお墓があった。彼らが本当に生きていた証の一つだ。

少々お腹の具合が芳しくなかったが、どうしてもジェラートを食べたい気分になった。近くの割とポピュラーらしいvenchiにて、1番小さいコーンでヨーグルトとレモンのジェラートを注文した。

日陰で食べないとあっという間に溶けてしまう

やはり美味しい。レモンの爽やかさが37°のローマにベストマッチだ。ただ、やはり溶けるのがはやいためできるだけ急いで食べた。

案の定、食べ終わるとお腹がノックアウト寸前になった。無理はしてはいけない。ただジェラートを食べたことの後悔はなかった。

地下鉄で宿に戻りたかったが、パンテオンの最寄駅は歩いて20分のコロッセオ駅。仕方なく猫背になりながら歩いた。

暑いというより熱い

多少道に迷いながらではあったが駅にたどり着いたので切符を早速買おうとした。しかし、自動券売機がなんと壊れていた。硬貨を入れてもお釣り口から出てきてしまう(クレカも反応しない。紙幣は試したかったがお釣りが帰ってこなかったら辛いのでやめた)。

ああ気分は最悪だ。

それはまるで目の前にあるトイレをぶっ壊された気分だ。どうしようかとうろちょろし、はんば次の駅まで歩こうかと思った時、奇跡的に少し見えにくい場所に別の(もう一台の)券売機を発見した。硬貨が返却されませんようにと祈りながらお金を入れたら無事買えた。ふう。ローマの神々に救われた。僕は5分後に来た地下鉄に乗って宿の最寄駅まで乗り、歩いて宿に戻った。

偶然見つけたオベリスク
かわいい

この日はゆっくりしようと思ったので夜にタバッキに行って小さいピーチ、1€のハム、レモンサイダーを買い、昨日の残りのピザと共にささやかな夕食とした。ハムが思ったより美味しかった。



閲覧ありがとうございました。ゆっくりとした更新頻度で40日間のバックパックの記録を綴っていきます。ではまた、次回はテルミニ駅周辺でお会いしましょう! 是非とも治安にはご注意を!

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