早川芽生

弱さの中に、ひかりを願っている。 Univ.Tokyo Civil Engineer…

早川芽生

弱さの中に、ひかりを願っている。 Univ.Tokyo Civil Engineering

マガジン

  • エッセイ

    悲観することも希望を抱くこともせず、少し遠くから、じぶんの見ている景色を言葉にしていってみたい。 それを読む人はどんな景色を見ているのか、知ってみたい。そのきっかけになるような、自己開示のエッセイであったら嬉しいです。

  • 自己紹介/他己紹介

    私について。 私が書いたり。誰かに書いてもらったり。

  • 弱さとひかり

    2023年末ころから、「弱さとともに生きる」ということについてよく考えます。 ふっと息を吹きかけると消えてしまいそうな、それでも暖かくて愛おしい、そんなひかりを感じて、浴びて、灯して、拾って、生きていきたい私の思考録。

  • めいのmonokaki日記

    「『いっぽ。』〜東大生がまちづくりについて本気で考えた体験記〜』 をつくっています。 文章を書き、お金を集めて、製本し、届ける。 本をつくるまでの過程をどんどん垂れ流していくマガジン。

最近の記事

  • 固定された記事

弱さの中に、ひかりを願っている

信州の冬は、さむい。 じわじわと、痛い。 そして、白い。 山のてっぺんも、道路の真ん中も、枝の先も、 吐息も、ガラスも、遠く先の空気も。 「寒さ」にもいろんな種類があるんだと知ったのはつい最近のことだ。 この世界には肩をすくめるような寒さだけじゃなくて 遠くから遠くから、 じわじわと冷気が伝わってきて 気がついたら からだを動かす熱はどこかへ出かけてしまっている、 そんな寒さがある。 今、暮らしているまちよりも ずっとずっと寒いまちは世界中に数えきれないほどあって、 エ

    • 果てに

      白鳥と天使が出会うと 湖ができました ひとりでに出航する 小人たち あるものはつがいに あるものはきょうだいに あるものは師弟に 舟の重さが少しずつ違うので わずかに異なる波を持ちました そのとき ひとびとは音を知り うたうことを知りました 遠い遠い昔 この世界に たった一つだけ ことばがあったときのことです。

      • わたしは石を拾う。|#未来のためにできること

        水の流れる景色が好きだ。 わたしの背丈にちょうどよい隙間を見つけてごろんと寝転がり、髪の毛に土のつぶを絡めながら、ぼうっと空を見上げていたい。 ああ、あの課題まだ出せてないな。大学、やっぱり忙しいな。なにを学びたいって思ってるんだっけ。同級生の多くが今年就職した。わたし、なにをして、どうやって、生きていくんだろう。 ぐるぐると巡る思考に疲れると、微睡みの時間が訪れる。 とくとくと刻む鼓動を感じて、わたしの身体の内側にも水は流れていると気づく。ではなぜ、わざわざ外に出向いて

        • 東京の街は「線」で溢れていた|#上京のはなし

          あ、鮮やかな匂いがする。 わたしはバスタ新宿に到着したバスから降りて大きく息を吸った。 そんな空白の時間も束の間、バスのお腹に積まれていたスーツケースを受け取り、目の前を行く人々の雑踏の中に紛れる。 その瞬間は、ぐるぐると回っている大縄の中に入る、あの光景のようだといつも思う。大縄跳びに想いを馳せるわたしのそばには、そのときどきの季節や天気、そしてわたし自身の感情を映したような匂いがある。 一年半前のわたし。 どういうわけかメンバーに選んでいただいた あるプログラムの初

        • 固定された記事

        弱さの中に、ひかりを願っている

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          4本
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          10本
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          6本

        記事

          書き溜めていた吐き出された言葉の集まり

          右も左も、上も下も奥行きも、 そして時間さえも 何もかもがぐちゃぐちゃとしていて なおかつ 境界なく溶け合っている そんな世界に独り取り残されたような感覚だった。 私はその世界から、 ぐわんぐわんに揺さぶられる脳みそで 無機質に、規則的に、 淡々と時が刻まれている世界の表面を追いかけていて ぐるぐると回り続ける時計の針を 何度も目の前に見た。 目の前の時計を 何度手に取ろうとしても取り損ない、 ふと目を離すと見失い、 再び無重力の世界に引き戻されて 身体が吹き飛ばされる。

          書き溜めていた吐き出された言葉の集まり

          夜明け前がいちばん暗い。

          夜明け前がいちばん暗い。

          内圧と外圧。 1年前の鬱は内圧が爆発して弾けちゃった。 今回崩れたのは外圧に押しつぶされた。 「じぶん」の境界線が緩やかで曖昧な状態でいる方が 景色が鮮やかで力も発揮できるだろう私にとって 内と外の力を揺るがせながら釣り合わせるのが 本当に難しい。 アポトーシス。

          内圧と外圧。 1年前の鬱は内圧が爆発して弾けちゃった。 今回崩れたのは外圧に押しつぶされた。 「じぶん」の境界線が緩やかで曖昧な状態でいる方が 景色が鮮やかで力も発揮できるだろう私にとって 内と外の力を揺るがせながら釣り合わせるのが 本当に難しい。 アポトーシス。

          なぐりがき

          強い光をまっすぐに浴びるこの場所では じぶんが大切にしたいものを大切にすることが 許されないんじゃないだろうか。 今、わたしがいる場所からは 到底出口が見えそうにない渦に 飲み込まれるべきかそうでないのか ずっと問い詰められている気がしている。 問い詰めているのは おそらく自分の中の自分なのだろうけれど。 動かなければ じぶんが大切にしたいものを大切にすることはできないけれど それを守り切れるほど、 わたしは強くない。 それでも、 じぶんができる以上に強くなる以外に

          なぐりがき

          「出会う」の周りにある何かの雑記。

          「出会う」 ことを手放したい。 「出会う」 ことに源を求めることを手放したい。 今まで 絶えず新しいものに出会ってきて 新しいものに出会える環境を求めてきて そこで生まれるトキメキのようなものを 自分の糧に生きてきた。 日々、変化と出会い 日々、人と出会い 自分の中で絶えず流動が起こっていた。 前へ押し出され、後ろへ押し返される わずかに上回る、前へ進む力を受けて 一歩一歩、前に前に進んできた。 気づかない間に 自分の中に溜まっていくものには目もくれず。 変化のな

          「出会う」の周りにある何かの雑記。

          無題

          散々悩んだって 最終的には 「自分も頑張る」 が結論になることは 心のどこかで分かっていて その逃げ場のなさが持つ盲目性が 今のわたしにはすごく怖い。 頑張る、その先の結果は だれにも分からないし あまり期待していないけれど 頑張る、その過程には なにかしらの未来があるように たくさんの人の背中を見て 思うから やっぱりもう一回 前に向かって歩いてみようと そんな気持ちになっている、 空を見上げたから。 でもやっぱり、今でも不思議だ なんでそんなに みんな頑張

          つづき。メモ

          社会のどこかに理想があるのかもしれない 野望かあ。 多分わたしは土木100%の人間ではないので 建築的野望を 深めていきたい、気もしている。 メモ。

          つづき。メモ

          現実と理想。の周りにある何かの雑記。それはただの現実逃避なのかもしれない。

          視界の端から端まで見渡せる空が、 とてつもなく恋しい。 刻々と色を変える マジックアワーの幕開けと夕焼けの背中を 心ゆくまで追いかけていたい。 その一瞬は 今日という一日よりも長いということを ずっと信じていたい。 自分が一番よくわかっている、つもりだ。 所詮、わたしの悩みはありきたりである。 所詮、人間の悩みはありきたりである。 たとえ、わたしがもがこうとしても 社会は今日も動いているし、 世界は今も回っている。 恩恵にあやかって今日も何者かにながされて生きながら

          現実と理想。の周りにある何かの雑記。それはただの現実逃避なのかもしれない。

          積み上げている。ぐらぐらと。

          足元が不安定なときこそ、 空を見上げてしまいます。 このまま、どこかへ飛んで行けないかと 思ったりもします。 カメラロールには いろとりどりの空の表情が残されていて ときおり、 そこに果てしない時の奥行きを見ます。 ぐらぐらと揺れる地面の上に立って 天に向かって積み木を積んでいるような日々です。 鈍臭いわたしは、よく手元を滑らせて くしゃっと崩してしまいます。 風向きのいいときは 周りの人に助けてもらいながら また、積み木を積んでゆきます。 風が吹き荒れる日には

          積み上げている。ぐらぐらと。

          メモ

          出口の見えないトンネルは 青空の下でも 急に目の前に現れるらしい。

          直線も眩しい光も力もやっぱり仲良くなれないのかな

          心理的安全性のない中で 言葉の定義も状況も説明がされず 合意がされてない中で なにかを二分する問いに 答えさせられることほど 苦痛なことはない気がしている そういう時間は もう少し穏やかで柔らかなひかりに 包まれていてほしいのです

          直線も眩しい光も力もやっぱり仲良くなれないのかな

          天と地

          肩の力抜いて そのままで 自分との約束を 守りきれるように それがむつかしい今は ほんの少しだけ 肩に力を入れて その力をお腹におろして しがみついてでも 地面に立っていられますよう そしていつか ピンと張った足を弛ませて そのまま どこまでも 飛んでいけますよう