『』


『アネモネ』

白黒の思い 全部アネモネにしよう
そんで花束作って 君に贈るから


コトノハ遊びを始めたのはいつ頃だったか
劣等の中でグズグズと泣いているのは幼い僕
口にできない感情があると知る そんな夜は
長い眠りについて君を待つことにするよ

傷が深くなる事も愛と云うのなら
深く泳ぐ水葬の中で見透かして

白黒の思い 全部アネモネにしよう
赤 白 紫 全部1つに結って
モノクロの景色 ポツンと彩られた
あの日の矢がまだ抜けてないみたいだ


感情を色で例えるのはいつから始まった
愛憎の中でグチャグチャになって丸め込んだ糾弾
触れることさえできない苦しみはもどかしさに
変わるのは大抵あの日によく似た空の色だ

傷が癒えていく事を死と呼ぶのなら
深く沈む水葬の中で見過ごして

白黒の思い 全部アネモネにしよう
青 桃 橙 全部1つに結って
モノクロの景色 ポツンと彩られた
矢を抜いて溢れてきたものは  嗚呼


溺れても溺れても
手を伸ばす人はいないのだから
命日にはアネモネを添えて
モノクロの中にたったひとつ


白黒の思い 全部アネモネにしよう
赤 白 紫 全部1つに結って
モノクロの景色 もう終わりにしたいんだ
あの日の矢 抜いたならば もう解るだろう


赤 白 紫 青 桃 橙
僕が輝けるように




はじめて音を付けた詩だ
アネモネ、アフロディーテ、アドニス


恋の悲劇から生まれた愛の花

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