土、私たちの時代は何色ですか?(イスチグアラスト自然公園/アルゼンチン)
アルゼンチン滞在20日目。
今日はラ•リオハから車で3時間ほどのところにあるイスチグアラスト、そしてその先にあるタランパヤ自然公園群へ行った。
早朝、送迎の車が迎えに来てくれた。
送迎と言ってもタクシーのような感じ。乗車するのはわたし達のみ。
ただひたすら何もない平坦な道を進む。
こうゆう時、爆睡できればいいんだけどこの日はやたらと寝つきが悪く、寝不足にも関わらず車の中でも眠れなかった。
イスチグアラストは約2億年前の地表がむき出しになっており、恐竜や植物の化石が多数採掘される。
地球上で最古の恐竜の化石が発掘されたりと、考古学や地質学的にとても重要な場所だそう。
公園内には小さな博物館があり恐竜の骨や模型が展示されていた。
ついてすぐ見にいったが寝不足で頭がぼーーっとっしていたのでこの辺りの記憶がほぼ無い。
イスチグアラストは乾燥した砂岩の大地が広がる。
そこに風化により現れた様々な造形物が点在していた。
荒涼とした景色の中を車で走り、たまに降りて写真を撮ったりするスタイルのツアーだった。
いやポロッなんて可愛い効果音じゃないな。ゴロッ!!だな。
辺りにはおそらくゴロッ!と落ちたんだろうなという感じの岩が地面に転がっている。
大きな岩が崩れる瞬間なんてそう見れる事はない。風の強い日とかにでも見れたりしないだろうか。
不思議な岩が点在する大地。
風が織りなした造形美を目の前にして次第に私の頭もクリアになっていった。
これは風と水で削られたまあるい岩。
見た目が小学生の手作りトリュフすぎる。
自然界にもバレンタインあるんですか?と思った。
そして少し高台へと行き大地を見渡した。
この土地が広大な事がよくわかる。
広大だけど岩の形や色にバリエーションがある。
見飽きない景色の中、車は進み公園の端までいった。
端には赤土の大きな壁がありこの先はタランパヤになる。
地層の色が様々なこと。
地層にはその時代の主な成分が色で反映されている。
まさに土壌の記憶の可視化。
まあ、パッと目で見て得られる情報なんてちっぽけなもんなんだろうけど。
数千年ごとに移り変わる色。赤の時代、グレーの時代、緑の時代…。
じゃあ私たちが生きる今は何色なんだろう?
もしこの文明が終了し、一つの時代が終わるなら。
未来人は私たちの時代の地層を見て何を思うのだろう。
地層はやっぱりコンクリートの色かな?
それとも色とりどりのプラスチックに汚染されて案外カラフルかもしれない。
もしくは人間の時代が終わる直前の未来の世界となるとメタリックなイメージもある。
なので銀色にピカっと光る地層ができるかも。
地質学者辺りに笑われちゃいそうだけど空想は止まらない。
その地層の上にはまた自然の土が重なっていくだろうか。
地面、全てを記憶する地球の大切なアルバムよ。
私たちの時代は何色ですか?
タランパヤ国立公園に続く。
(イスチグアラストより感動しました)
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