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線路(マチュピチュ/ペルー)1/3

2023年11月14日、世界一周旅行の幕が上がる。
南米に始まりじわじわと日本に近づいていく魂胆。だいたい3年ほどかけて巡るつもり。
旅情80%ぐらいのかんじで緩く書いてまいります。


クスコからアグアスカリエンテス(マチュピチュ村)へ。
調べる限りは楽しそうな道中だったんだけど、結構ハードじゃん...となった話。


早朝に支度してクスコの宿を出た。
空はやや明るみはじめている。
雨が降っていたけど、なんだか清々しい雨。
昨日も思った、雨が降ると街の汚れがながれていくかんじがある。
雨の浄化作用に癒され、気持ちも前向きになる。

濡れるクスコの街、石畳に街灯が反射していてきれい。
スペイン統治時代の名残であるこのヨーロッパっぽい街並み、嫌いじゃないな。
朝のクスコは人が少なくて建造物の良さが全面に感じられた。


さて、クスコからアグアカリエンテスまでの行き方はざっくり3通り。

・バスと優雅な鉄道の旅。車窓を楽しむ。高い。
・インカトレッキング。荷物背負い数日かけて歩く、テント泊。装備がいるので高い。
・乗り合いバンで途中まで行って、残りは徒歩。バン代のみ。


私たちは一番下のバンで途中まで行ってからのトレッキングコースにした。
一番安く済ませれそうだったのと、歩きすぎたくないけどちょっとは歩きたいという思いをのせて。

大きいバックパックはクスコの宿に置かせてもらい、3泊4日分の荷物を持っての移動。
早朝のクスコ、バンに乗り込む。
ハイエースのもう少し大きい版といった感じで、結構ぎゅうぎゅう。
タバコとか、香水の匂いがまじって乗車して2分くらいで気持ち悪くなった。
前にしか窓が付いていないのがとても良くない。
換気が十分にされていないのでどんどん酸素が薄くなっているかんじがした。
移動の際は出来る限り窓の近くに座るべき。と心に刻みつつ、無になる。
吐きそうな時は無になるか、梅干しとかそうゆうさっぱりしたやつを思い浮かべてやり過ごすのがわたしの作戦。あんま効果はないけど。

途中の休憩ポイントでうなだれる私。慰めに来る犬。

食べ物の気配せずすぐ立ち去ったけど



酔い止めを飲んで、回復してきたけど、
道中はもう道なき道を行く感じで、とにかく揺れる。
道が崩れたら谷へと真っ逆さまだな〜。なかんじの道を行く。引き続き無心を保つ。

6時間ぐらいで到着と聞かされていたけど結局9時間近くかかって、謎に予定の到着場所より少し手前で降ろされた。
とりあえず目の前にあったレストランでご飯にありついて、食べ終わったのが16時ごろ。
途中酔いはしたけど食欲が戻ってきていてほんとによかった。
ここからアグアカリエンテスまで歩く。


ただただひたすら線路沿いに歩いていく。
ブログを調べる限りゆっくり歩いて2時間と書いてある記事が多かったが、
結局急いで歩いて3時間ぐらいかかった。
なんでだろう、足短いからかな。

スタンドバイミーさながらの道中
橋を渡ったりと序盤はたのしい
犬に見守られたりもしながら
とうぜん列車も通るので音がしたら注意


序盤楽しかったが足元が悪いので少し歩きにくい。
日が暮れる前にとおもって後半競歩だったのがよくなくてとにかく疲れた。
どんどん暗くなるし、トンネルなんかは何も見えない。
楽しくトレッキングとかおもってたけど休憩してる暇もないしなかなかに過酷だった。

荷物の重量は変わらないはずなのに時間に比例して重くなっていっている気がする。
肩の痛みが頭にやってきてよくないかんじがしたけど、
草むらからやってきたリスがどんぐりを入れにきている妄想をしてなんとか可愛さで重みを耐えた。

体力に自信がないわけではなかったけれど、競歩がよくなかったのか。足がふらふらで一歩前にだすのももう辛いな、というのを繰り返し続けた。

アグアカリエンテスに着く頃には太陽が沈みきっていた。
真っ暗闇を歩く時間がそこまで長くなかったから本当によかった。
もしiPhoneの充電が切れて、ライトがなくなったままあの場所にいたらとおもうと、ムリーーー!となる。


アグアカリエンテスも坂や階段が多い村で、宿までたくさん階段を登った。
宿の部屋も4階でラストスパートに身体が悲鳴をあげた。
シャワー浴びてはやく寝たい!!!という思いのみがガソリンとなり動く身体。

まぁ、なんというか、もう無理と思ってからもう無理と100回は思った。正直、案外いける。
限界って決めるのは自分じゃないんだ。

宿につき、ベッドに倒れ込むとこのまま指先も動かせなくなるとは目に見えていたのでサッとご飯を食べてサッとシャワーを浴びた。

はよ寝ろ、私。
明日、マチュピチュ遺跡に行くので朝早いんだ。しかもまた歩かなきゃなんだ。

クスコよりも遥かに湿度が高いマチュピチュ。
寝具は臭いし虫まみれだった。
今日の私には関係ない。泥のように眠った。


そして朝、起床して驚いた。
昨日の疲れは感じなかった。
自分の回復力に感動。
ありがとう、健康体。

次回、マチュピチュ遺跡へ。
(とんでもないドジをする)


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