「丹後暮らし探求舎」移住相談員 小林朝子さんに私だけの京丹後ツアーをしてもらって、ここで暮らすイメージがふくらみました
2021年6月1日より、第2期募集が開始された京丹後市のふるさと創生職員(通称:フリーランス行政マン)。
https://www.open-innovation-team-kyotango.com/
ふるさと創生職員とは
京都府の最北端、京丹後市の新しい職員採用の形。半行政、半フリーランス。副業禁止が当たりまえという公務員の世界で、週3〜4日は行政で働きながら残りの時間で副業・兼業にチャレンジできる。任期は3年だが、行政職員として有休や賞与もある。
この画期的でチャレンジングな取り組みは、募集期間も残りわずか!
まだまだオンラインイベントや説明会もあるので、興味のある方はまずは仮申し込みしてみてくださいね。
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でもまだ、「気になっているけど、京丹後市のことはよく知らないし…」という方や、「“移住”となると一歩を踏み出しずらい…」と悩んでいらっしゃる方もいるのではないでしょうか。
そんな方々の心強い味方になってくれるのが丹後暮らし探求舎(通称:たんくら)。
たんくらは、移住の相談や案内、移住・定住にむけた伴走支援をしており、移住相談員の小林朝子さんは、移住後に望む暮らしを聞いて、それに合わせた地域や人の案内、物件探しのお手伝いなどもされています。
▼小林朝子さんへのインタビュー記事はこちら。
(まだの方は、ぜひこの記事を先に読んでみてください)
https://note.com/_machi_jinji/n/na2924510b871
記事の最後にあるように、「私も今度丹後を案内してほしいです!」とお願いしたのですが、なんと今回それが実現しました。
朝子さんが私のために組んでくださった1日京丹後ツアー。どんな場所を案内してくださるのか、朝子さんツアーの一例として、このレポートを読んでいただければと思います!
小林 朝子(こばやし あさこ)
北海道旭川出身。2015年より京丹後に移住。
一般社団法人丹後暮らし探求舎 移住相談員/株式会社U設計室。
ニックネームは”あさやん”。
京丹後市は広くて、初めての人が自分で回るのは組み合わせが難しい
京丹後市は、京都府最北端の丹後半島に位置する人口約5万3千人(令和3年5月時点)の町です。
上記の図で色分けされているように、旧6町(峰山町・大宮町、網野町・丹後町・弥栄町、久美浜町)が合併してできた市なので、面積も広く、短い日数で回ろうと思うと、行きたい場所を絞り、ルートをある程度計画しておく必要がありそうです。
土地勘がなく、移動時間や滞在時間が読めない中で、自分だけで回るのはちょっと大変な気がします…。
それに、せっかく京丹後市を訪れるならば、王道観光地を回るだけでなく、暮らすことをもっとイメージできるような周遊ができたほうがいいですよね。
京丹後市にもう6年住んでいる朝子さんは
「土地勘があるし、距離感も掴めていて、こう回ったほうが効率的というのがわかるので、滞在日数や当日の天候によっても調整できるし、ひとりひとりのお話を聞いたうえで、その人に合った案内を考えるよ!」
ということなので、朝子さんにお任せしない手はありません!(笑)
そして、今回のツアーは、私の経歴や興味関心に合わせて組んでくださった、言うなれば、私だけのオリジナルツアー!!なんて贅沢なことでしょうか。
私がお話ししたことと言えば…
・大学時代、観光について学んでいて、今も旅行が好き。最近は旅行業に興味がある。
・本当は去年世界一周したかったけど、コロナで断念した。
・今年の4月に丹後(宮津市)に移住してきた。
・現在、週末にレモネード屋さんをしながら、ライター業もしている。
・ものづくりが好き。
こんな感じでしょうか。
そして、ツアーの要望としては以下をお伝えしました。
・1日ツアーをお願いしたい。朝は何時からでもOK。夕方は18時には帰りたい。
・京丹後には15ヶ所も海水浴場があるみたいだけど、朝子さんのオススメを知りたい。
・できるだけいろんな町(京丹後市内)を見て回りたい。
私からは特にここに連れて行ってほしい!こんな人に会いたい!という具体的な要望はしていなかったのですが、これらを基に組んでくださったツアーは、私の心を掴むものばかりでした。
それでは、時系列に沿ってレポートしていきたいと思います!
10:00にたんくら集合(峰山町)
ツアー当日、午前10時頃、たんくらに集合しました。私は車を持っているので、自宅からたんくらまで車で向かいましたが、近くに峰山駅もあるので電車でもアクセスできます。
集合場所は、事前に朝子さんと相談して決められるので安心です。
この日は雨が降りそうな予報で、様子を見ながら適宜順番を変更しつつ回りましょう!ということで、出発しました。
安くて美味しい!地元で愛されるお魚屋さん(網野町)
「橘商店」さんは地元の人に愛されているお魚屋さん。事前に共有のあった行程表にはなかった場所でしたが、通りがかりに立ち寄りました。
お魚が大好きな私は大興奮!お刺身がこの量で390円!安い…!!
今の時期限定の岩牡蠣も売っていました。
「暮らす」ことを考えるときに、食は重要なものさしの一つですよね。
私は丹後にきて、目の前に海はあるものの、安くお魚を手に入れられる場所と出会えていなかったので、1軒目から本当に良いお店に連れてきてもらった!と感激でした。
「この干物もちょっと炙るだけで美味しいんだよ」と朝子さん。たまに立ち寄るという朝子さんは、店員さんとも仲良くお話しされていました。
地元の果物も置いていて、ジャム用いちごなんて、箱いっぱいに入って1200円!
こんなお店が家の近くに欲しい~。いや、この近くに住みたい。と既に思い始めました(笑)。
朝子さんが一番お気に入りの海岸(久美浜町)
鮮魚店を後にして向かったのは、朝子さんが一番お気に入りだという海岸。
天気が心配だったので、予定の順番を変更して、先に海に行くことになりました。
朝子さんが「本当はあまり人に教えたくないんだけどね」と仰るように、私も自分だけの特別な場所にしたい!そう思うほどの絶景スポットでした。
両脇に緑があって、その先に広がるエメラルドグリーンの海なんて…ここは沖縄ですか?という感じ。
この海岸に限らず、京丹後市には15ヶ所もの海水浴場があるので、自分でお気に入りの海岸を見つけるのも楽しいと思います。
ここではあえて、この海岸の名前は言わないでおきますね(笑)。気になる方は、ぜひ朝子さんに案内してもらってください!
***
この後もずっと海岸線をドライブしながら、「ここは遠浅で泳ぎやすいよ」とか「ここは夏、観光客で溢れてる」など、それぞれの特徴を教えてもらいつつ、次の目的地へと向かいました。
海の見えるタイ料理屋さんでランチ(久美浜町)
ランチは、夏だけOPENしているという「タイ料理Sala」に連れて行ってくれました。
海の家のようなオープンスタイルのお店で、可愛い提灯がたくさん!
海が見える席で、海風を感じながら日替わりランチをいただきました。
実際にタイ人シェフが作っていらっしゃるようで、グリーンカレーや生春巻きなど、本格的なタイ料理でした。朝子さんは「夏になるとよく来るお店」なんだそう。
京丹後市にも本格的な海外料理を食べられるお店がある!という新しい発見でした。このご時世、海外に行くことは難しいけれど、こういうお店でちょっと海外を感じられるのはいいですよね!
お店の前の海も透明度が高くて、ずっと眺めていたくなる場所でした。朝子さんは「お休みの日に旦那と釣りをしに来たこともある」と仰っていました。釣りができる環境もまた、京丹後市の魅力の一つだと思います。
***
タイ料理店を後にして、海沿いを走っていると「子午線最北端の塔」を発見。
兵庫県の明石市は本初子午線が通っているので有名ですが、まさか京丹後市にも子午線が通っていたとは…!
「日本の中でも多少の時差はあって、京丹後市にいると夏至とか冬至の日は時間通りなんだろうなっていつも思う」と朝子さん。
ここから眺める海も、砂浜の海とは違った良さがありました。ドライブウェイがいい感じ!
朝子さんの移住のきっかけをつくった長瀬さんを訪問(網野町)
続いて向かったのは、朝子さんが丹後に移住するきっかけを作ってくれたという長瀬啓二さんの事務所。
長瀬さんは、一般社団法人 Tangonianの代表理事で、主にインバウンドのツアー企画やガイドサービス、ガイドの育成講座をされている方。観光事業に興味がある私は、お話を聞くのがとても楽しみでした。
美しい田園風景が広がる場所に、事務所はありました。
とても大きな古民家で、外国の方に喜ばれそうな和を感じるお宅。
朝子さんも「長瀬さんがたくさんの丹後の人たちと繋げてくれた」と仰っていましたが、私もこのとき「来週イベントがあるんだけど時間があるなら来ない?」と長瀬さんに誘っていただき、イベント当日、丹後でご活躍されている様々な方と繋げていただきました。
前回の朝子さんの取材で、「人との繋がりが連鎖していく」というようなお話がありましたが、こうやって繋がっていくんだな~と身をもって実感しました。
さらに、私がライターということを長瀬さんにお伝えすると、イベントの記事も書かせていただけることになったんです。会ったその日にお仕事をいただけるなんて…朝子さん様様です。本当に貴重な出会いをさせていただきました。
和紙クリエイター山形さんを訪ねて展示会へ(網野町)
次にやってきたのは、藤織り×和紙の展示会「凪と凪の仲間たち」です。丹後で和紙クリエイターとして活動されている、いとをかし工房の山形歩さんに会いに行きました。
歩さんは京丹後市の隣町、宮津市の山村で紙漉きを行い、和紙を制作されていて、4日間のこの展示会に出店しておられました。
和紙と柿渋でつくられたバッグやカゴは、どれも優しい色合いで、触り心地も良く、丁寧に大切に、作られたもの。
「Tango story letters」という丹後半島のさまざまなストーリーを和紙に漉き込んだオリジナルレターセットも、そのコンセプトに心惹かれました。
私も宮津市に住んでいるので、同じ地域でこんな素敵なものづくりをされている方とお会いできて、とても嬉しかったです。歩さんには「今度は、和紙をつくっているところを見に行かせてください!」とお願いをしたので、工房にお邪魔できる日が楽しみです。
購入した柿渋ポシェットをかけている朝子さんと、展示会場前でパシャリ。
手に持っているのは、歩さんが記念にくださった和紙の原料、楮(こうぞ)。紙の原料を見ることなんて今までなかったので、また新しいものに出会えたという感覚。他にはない色合いが可愛くて、帰って家に飾りました!
タピオカまで丹後産!カフェでテイクアウト(網野町)
最後の目的地に向かう前にカフェ「kanabun」でドリンクをテイクアウトすることに。
自家製スイーツとドリンク、ラテアートがウリのお店で、なんとタピオカまで地元産のを使うこだわりぶり!
お昼にタイ料理を食べたことだし、気になったタイミルクティーを注文。もちろん丹後産のタピオカを入れてもらいました!
タピオカが大きくてモチモチ~!!これはハマります。またリピートすることでしょう。
そしてそして、店内では海外雑貨も販売されているんです。ポーチもアクセサリーも可愛くて目移りするばかり。
私が雑貨にときめいている頃、朝子さんは店主さんとお話し中。
朝子さん「飼っていたメダカが亡くなっちゃって…」
店主さん「じゃあうちの卵あげようか?今度入れ物持っておいでよ」
という、本当に仲良しなことが伝わってくる会話でした!
店主さんが香川県好きということもあって、香川出身の私はうどんの話で盛り上がりました。
帰りに嬉しいプレゼント。たくさんのびわをいただきました!
***
網野町から丹後町へ移動~。町が変わるとまた雰囲気も変わります。
草木染をしている理沙さんのお宅を訪問(丹後町)
最後は、草木染をしていらっしゃる朝子さんのご友人、井上理沙さんのお家にお邪魔しました。
「上山(うえやま)」というこの地区は、地名の通り山の奥の方にあって、どこに連れていかれちゃうの~?という感じの細い山道を抜けた先にありました。
途中でサルを発見。それぐらい山の中です(笑)。
お家は、昔ながらの趣あるとても素敵な古民家でした。
草木染の話や、最近二人目のお子さんを出産されたばかりということで、その時の話や、この日あったマルシェの話、最近京丹後であった珍事件の話など…いろんな話をしてくださいました。
かしこまった感じではなく、本当に「友人の友人」のように受け入れてくださって、とても楽しい時間を過ごすことができました。
帰りには、またもや素敵なプレゼント。
この可愛いお花、実はニンジンの花なんだそう!庭で育てているのを採ってきてラッピングしてくださったようで…なんて素敵な方なんだろう、私もこんなことができる女性になりたいと思うばかりでした。
***
これにて全行程終了~。
ご友人のお宅を出るころには雨が降り始め、帰りの道中は雷もゴロゴロ…(笑)。さすが朝子さん、一番初めに海を見に行って本当に良かった!という気持ちで、帰りも楽しくドライブしながら、私の車まで送ってもらいました。
朝子さんツアーは五感で丹後を体感できるので本当におすすめ!
自分では知りえなかった場所に連れて行ってもらい、素敵な人たちと出会わせてもらって、丹後のことがもっと好きになった最高の1日でした。私の要望通り、京丹後市の中でもいろんな地域に連れて行ってくださり、あらゆる視点で京丹後を知ることができたと思います。
正直、午前中の鮮魚店と海だけで「もう既にここに住みたい理由が2つできた」という気持ちでしたが、1日を通して様々な丹後の魅力を体感することができました。
それは、観光地がたくさんあって楽しい~ということではなくて、ここで暮らすことを考えた時に、毎日見たい風景や、あったら嬉しいお店や、仲良くしたい人がいるということです。
実際に丹後を訪れて朝子さんに案内してもらうと、見て聞いて食べて会って…丹後の魅力を五感で感じることができるので、丹後に住む、丹後で暮らすイメージがぐっとふくらむと思います。
ふるさと創生職員の応募を検討されている皆さん、悩まれている皆さん、応募前でも大丈夫なので、ぜひ朝子さんに相談してみてください!
(聴き手/文:坂本知恵里)
【明日開催!】ふるさと創生職員の応募を考えられている方へ、担当者から直接話を聞けるオンラインイベントがあります!
今年度は10名の方を募集し、役所に新しい風を吹き込む存在として、「地域の未来交通」「コミュニティデザイン」「ジェンダー平等」「2050年ゼロ・カーボンシティ」「デザイン×産業振興」「産業×ICT」「新観光地づくり」「山と海をつなぐ観光」「まち×文化×アート」「文化財×観光」の10の分野と、幅広くテーマやミッションも多様になっています。
果たしてどんなミッションに取り組み、取り組みを通じて京丹後のまちがどうなっていくのでしょうか?
それを紐解くため、特別企画として、それぞれのテーマで受入をする(バディを組む)10のテーマの京丹後市の担当者全員に参加してもらい、フリーランス行政マンとどんな取組をしていきたいのか、取組を通じてまちをどのようにしていきたいのかを、直接話せるオンラインの場をつくりました。
事業が気になっていた方も、丹後にゆかりがある興味がある方も、丹後での仕事やこれからが気になっている方も、丹後との関係をつくりたい方も、みんなで育てていく事業として、より良いあり方や今後の関わりを一緒に考えられるような場にできたらと思いますので、どなたでもご参加お待ちしてます。
(興味がありそうなご友人などへの声がけやシェアなども大歓迎です!)
\ こんな人におすすめです!/
・地方で複業する働き方やライフスタイルに興味がある方
・地域に入った自治体職員の活動に興味がある方
・丹後エリアにゆかりがある方・興味がある方・関わりを見つけたい方
・丹後での移住や就職を考えたい方
・丹後エリアで活動されている方、自治体職員や事業の動きに興味のある方
※都市部の方も、丹後や京都北部に住んでいる方も、全国どちらからどなたでも参加歓迎です!
申し込みはこちらのリンクから👇
https://kyotangoevent0707.peatix.com/view
■開催概要
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日時:7月7日(水)19:00-21:00(開場:10分前を予定)
※途中参加・退場も可能です。事前申し込みの際にその旨ご連絡ください。
■会場:オンラインzoom(申込後、Zoomリンクをお知らせします)
【関連リンク】
▽丹後暮らし探求舎
https://tankura.com/
▽京丹後市移住支援サイト
https://www.city.kyotango.lg.jp/ijushien/index.html
京丹後市ふるさと創生職員(フリーランス行政マン)第2期募集中!
第2期募集ページは👇
https://www.open-innovation-team-kyotango.com/
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