見出し画像

自分の力を発揮できる環境を選ぶ

私にとっての「多様性」は、みんながそれぞれ自分にあった選択肢を選ぶことができることだと思う。

学校の休み時間に外で遊ぶ子が多かったけど、教室で大好きな読書をしていた。
資格の勉強に夢中になって、大学は2回生から週2回しか通学しなかった。
同級生の多くは就職活動をして新入社員として社会人を始めたけど、なんだか「新入社員」が嫌で派遣社員として社会人を始めた。

自分が決めた選択肢を選ぶことができて、それを受け入れてくれる環境があって、多様性は成立すると思う。

私の場合は周囲と違う行動や選択をしがちな私自身を、両親が受け入れてくれて自由にさせてくれたことが大きかった。

両親はきっととても心配をしていたと思うけど、”一般的なルート”から少し外れた道を歩いてきたことで、私にとっての「多様性」について考えるきっかけになったし、自己理解が深まって自分が能力を発揮しやすい環境を知ることができた。

実は一番記憶にのこっているのは、高校受験のために塾に通っていた日々。
入塾当初は勉強が苦手で、一番下のクラスからスタートした。
少しずつ成績が上がりだして一つ上のクラスに合流する選択しも得ることができたけど、合流しなかった。

自分のレベルと少しあってないのかもしれないけど、一番下のクラスを担当している先生やそのクラスの友達と相性が良かったから。

自分を甘やかしているだけの選択のように見えて、実は正解の選択だった。それは一番下のクラスだったけど塾に通うのが楽しくて、各クラス共通のテストで上位になったり、志望校にも合格することができたから。

能力を発揮するための条件は人によってバラバラ。
ライバルや叱咤激励してくれる人がいたり、少しプレッシャーやストレスを感じる状況の方が良いという人がいるけど、私は真逆。

スケジュールや自分の気持ちに余裕があること。
周りの人とはお互いの存在は感じるけど、何をしているかまでわからないぐらいの距離感が良くて、マイペースで進みたいから叱咤激励や周囲からの期待は感じたくない。(けっこうわがまま?)

無意識のうちにこの環境ができていた(選んでいた)から、楽しく学習ができて成果をあげることができていたのだと思う。

このことを書きたいと思ったのは、今の自分が真逆の環境に身を置いてしまっているなと感じたから。

派遣社員として働き始めた会社で、運よくキャリアアップすることができた。約10年働いて今は正社員。それなりに評価と期待をしてもらっている状態。恵まれている環境なのだと思うけれど、毎日気持ちは苦しい。

業務量が多くてキャパオーバー気味。周囲と行動を合わせないといけないような感じ(同調圧力?)があって、マイペースに進めることも難しい。「正社員だからもっと~してほしい」みたいな期待が重い。

会社員って(正社員として働くって)こんなものだよね。と思いながら何とか働き続けてきたけど、体調にも影響が出始めて喘息になってしまった。

次の春に退職すると決意したけど、「本当に辞めていいの?」って心は揺れ動いている。

どうしてみんなできていることが、私はできないのかな。もう少し頑張れるんじゃないの?(頑張ってみたら?)って。

友達が今の自分の状況にあったら、「すぐに辞めたほうがいいよ」「退職決めたんだね。良かった」って言えるようなことも、自分自身に対しては難しい。

多様性がテーマになる場面では、自分以外の人の多様性をいかに受け入れるかという視点で話にあがることが多いように思うけど、まずは自分が自分自身の多様性を受け入れられるようになることが大切なのかもしれない。

(おわり)

#多様性を考える

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?