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「両親の仲が悪くて嫌だった」〜欠落感から得られた才能

欠落感とは
・「足りない」「不足している」と感じていたこと
・欠落を感じ「満たしたい」と思い続けていること

人間行動学の権威 Dr ジョン・F・ディマティーニから、
「幼いころの欠落感(void)が人生で最も高い価値をおくもの(highest value 最高の価値観)をつくりあげる」
と学びました。

子どもは必ず、「ないのが嫌だ!」という欠落感から、
①そこから逃げる
②欠落感を満たそうとする
その行動から、最高の価値観を満たす独自の才能を身につけていく、というのです。


今回はその事例として、「両親が不仲だった」=「仲のよい両親がいなかった」という欠落感と、そこから得られた独自の才能 についてご紹介します。

欠落の感じ方は人それぞれ


実は、「両親の仲が悪い」と一言でいっても、さまざまなケースがあります。

・父と母が二人で話をすることがなかった
・両親そろって食事をすることがなかった
・父が不在のときに、母が父の悪口ばかり言っていた
・父と母がよく口喧嘩をしていた
・父親が怒鳴るたびに母が小さくなっていた
・父が母に手をあげることがあった

「夫が単身赴任でゆっくり話す時間がなかっただけ」と母親が思っていても、友達の両親の様子を知った子どもが「うちには仲のいい両親はいない」と欠落感を持っていることもあるのです。

欠落感からとった行動①:母が父の悪口を言うのを聞きたくなくて、母から離れるために5歳上の姉に遊んでもらった

 ↓
姉が自分の相手をするのを嫌がって、自転車に乗って出かけてしまったり、外で遊んでいる途中にいなくなったりすることもあった
 ↓
◉ 具体的な行動 ➡︎ 育まれた才能
◉ 姉に置いてけぼりにされないよう、姉の様子をよく観察した
◉ 「すぐに帰ってくるから」「ここで待ってて」といった姉の嘘を見抜けるようになった
 ➡︎ 観察力・洞察力・推測力

◉「私も一緒に行く!」と必死で走って追いかけた
◉  そんな自分を不憫に思ったのか、姉の友達が一緒に遊んでくれるようになった
   ➡︎ 行動力、諦めない力、凹まないメンタル、愛嬌がある

◉ よくわからない話でも、ゲラゲラ笑うなど大きなリアクションをとった
   ➡︎ コミュニケーション力、場を楽しませる力
 ↓
☆人生で役立っていること
「そんなの無理だよ」と人から言われても諦めない
 とりあえずやってみる行動力、挑戦し続けるメンタル

 若手が少ない職場で「みんなから可愛がられて楽しく仕事ができている」と才能が生かされています。

欠落感からとった行動②:父が怒鳴っては母が小さくなるのが嫌で、父と母を笑わせようとした

 ↓
自分が面白いことをいうと、父が怒鳴るのをやめ、母が安堵のため息をつくのがわかった

◉ 具体的な行動 ➡︎ 育まれた才能
◉ 何度もやっているうちに、父が怒鳴るタイミングがわかるようになった
 ➡︎ 観察力・推測力・察知能力
 
父親が怒鳴らないように、ふだんから場を和ませるようになった
 ➡︎ 「今日はこんなことがあったよ」と面白おかしく話す話術、相手の興味に合わせて笑いのツボを見抜く力
 ↓
☆人生で役立っていること
☆ 
どんなお客様とも話が弾む
☆ 「あなたと話していると楽しいわ」と何度も来店してくださる
 クレーマーが来店しても動じずに応対しているうちに、笑顔で帰っていかれる

「たくさんのお客様にかわいがっていただいている」と接客業で才能を生かされています。


欠落感からとった行動③:父が母に暴力を振るうので、間に割って入った

 ↓
自分も叩かれたが、絶対に母から離れなかった

◉ 具体的な行動 ➡︎ 育まれた才能
◉ 大きな声を出すと、父の手が止まるのがわかった
 ➡︎ 観察力・創意工夫
自分が父に手をあげられても、泣かなかった
 ➡︎ 恐怖に打ち勝つ勇気・「母を守りたい」という揺るがない気持ち

 ふだんから弟たちとよく遊び、一緒に母を守ろうとした
 ➡︎「みんなでお母さんを守るんだ」と心をひとつにして「絶対に負けない」と信じる力

 ↓
☆人生で役立っていること
 年下から頼りにされることが多い
 「私もがんばってみる」と友達から言われる
 「みんなで一緒にがんばろう」と声をかけるポジションにいることが多い

チーム競技のリーダーとして活躍されています。

*DV(ドメスティック・バイオレンス)を肯定するものではありません。
  危険を感じたら迷わず逃げることが大切だと考えています。
  気分を害された方に心からお詫びいたします。


辛い状況にあったからこそ身につけたこれらの才能は、もしも両親の仲がよかったら、育まれることはありませんでした。

同じような状況にあった方には、にわかには信じられないかもしれません。

「でも……もしかしたら?
 あんなに辛かったんだもの。
 辛いだけだったなんてこと、あるのかな?」

もしもそう思われたなら、少しの間、時間をとってみられてください。

「〇〇がなくて嫌だった!」
そう思った幼いあなたは、そのとき何をしていたでしょうか?

その状況が嫌で、その場から離れていませんでしたか?

あるいは、その欠落感を埋めようとして何かをしていませんでしたか?

幼い子どもは、諦めることを知りません。

欠落感を感じた子どもは必ず、そこから逃げようとするか、欠落感を埋めようとする。

何かがないことを誰よりも嫌だと感じて、ある行動をし続けてきたことが、あなたの独自の才能を育んでいます。

辛く悲しい子ども時代を過ごされた方は、それと同じだけ大きな才能を磨いてこられているのです。

私自身、夫とのことで子どもたちに大変な負担を長年かけてきました。

ですが、そうした経験から子どもたちは、見ていて感動でふるえるほどの才能を身につけています。
(この話はまた後日)


「もしかして……私にも、私にしかない才能があるのかな?」

気になる方がいらしたら、欠落感から独自の才能を発掘する機会をご活用ください▼


*いずれのケースも個人を特定できないように配慮しております*

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