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【株セミナー】株探で決算のここを見てみよう🍃

こんにちは、人事系投資家のLemon Sourです。

今日の株セミナーは、今月末あたりから、日本株の決算のシーズンがやってくるということで、私は株探というサイトを使って決算を見ているのですが、どのように決算を見ているのかご紹介させていただきたいと思います。

「株探」と検索し株探のサイトに行くと、最初はトップ画面が表示されます。
トップの画面ではニュースが記載されていますが、ここではあまり見ずに決算速報のタブに行きます。

決算速報を押すと、各社の決算情報や、修正情報を見ることが出来ます。
全市場の情報だけでなく、みなさんが投資先のメインとしている市場のプライムやスタンダード、グロースなど、市場別で決算情報を絞ることもできます。

それでは、個別株の決算の見かたをご紹介していきましょう。
検索ボックスに例えば、JTと入れていきます。

現在3092円で前営業日よりも4円高く、0.13%上がっています。
カテゴリーとしては食料品、単元の単位は100株ということが示しています。

それでは、重要な赤枠内を見ていきましょう。
PER(株価収益率)が12.5倍、これは割安性を示す指標で15倍でトントン、15倍を割るようなら割安と言われております。

PBR(株価純資産倍率)が1.56倍、こちらも割安性を示す指標で1倍でトントン、1倍を割るようであれば解散価値を下回っていると言われ、割安と言われている指標です。

そして、利回り(配当利回り)が6.08%、これは100万円分投資したのなら、6万円程の配当金になるという指標です。
配当金が利回り的に何%あるのかという指標です。

さらに、時価総額を見てみますと6兆1840億円もあります。
要するに、JTの株を全て手にしようとしたらいくらかかるのかということです。
時価総額とは、現在の株価×発行済株式数で計算することが出来ます。
JTであれば、3092円×20億株≒6兆1840億円になるんだよということです。

続いてはチャートのタブを見ていきましょう。
決算内容を見るときには、そこまでチャートをしっかり見るわけではないのですが、日足・週足の移動平均線やボリンジャーバンドなど、チャートを見る上での基本的な機能は備わっているかなと思います。
自分用にカスタマイズしたいということであれば課金が必要ですが、私は無課金で使っています。

続いて時系列というところを見ていきます。
文字通り、終値や高安の値がずらーっとまとめてくれています。
その中でも、週次信用残というタブでは、信用買い残と売り残の状況をまとめてくれており、信用倍率の推移を見ていくことが出来ます。
一般的には信用倍率が高ければ、将来の売り圧力が強くなると言われ、信用売り残が多い状況では、将来の買い戻しによる踏み上げが期待されるということです。

続いてニュースですが、決算になるとよく見るのがこのニュースです。
デフォルトの全件では、JTに関連するもの、関連してるのかよくわからいものも含めて多数出ているのですが、何を見たらいいのかさっぱりわかりませんよね。

なので、今日決算発表の当日だということであれば、JTが発表した情報を見たいので、まずは開示情報のタブを開いていきます。
色々な発表があるのですが、最も重要なのが5/2に発表している決算短信です。これが難しいほうの資料です。
そして、もう少しわかりやすくしたのが決算説明資料です。
この2つの資料を見て、決算を見ているというわけです。

また、株探でも決算の情報をまとめてくれているものもあります。
それが、決算速報のタブです。
例えば5月2日の決算速報のニュースを開いてみると、決算情報をもとに、AIが文章を書いて発表してくれているので、速報性は抜群ですね。
ただ、AIが文章を書いているので、日本語がおかしかったり、そこに注目するの?という違和感があるときもありますので注意が必要です。

まず決算発表の内容ですが、JTの決算の会計基準は国際会計基準です。
会計基準には日本基準と国際会計基準の2つがあるのですが、そんなに変わらないので、ふーんっていうくらいで見ておいてもらえれば大丈夫です。

次に見るのが、第1Qの最終利益です。
今回の発表だと前年同期比で16%の伸びなので、前年よりも順調だなということがわかります。
さらに、進捗率ですが、第1Qが終わったところなので、予算に対して25%の進捗があるとよいのですが、今回は32%ということで予算に対しても順調であることが見て取れます。

但し、注意点もあります。
5年平均の進捗率も30%でしたので、JTは第1Qに利益が出やすい事業の仕組みがあるようです。
なので逆説的には、30%に到達していなければ、過去と比べて進捗が悪いということにつながっていきます。

そして、必ず見ていくのが、第1四半期累計決算【実績】の表です。
これを見て、去年・一昨年のこの時期と比べて、売上が伸びているのかなとか、営業益・経常益・最終益も伸びているのかなとか、修正1株益(EPS)も伸びているかなというのを見ています。

決算速報を見て、決算短信を読んだら、次に見るのが、決算のタブです。
今回発表された決算をもとに、株探がちゃんとした数字をはめていってくれています。

今期の業績予想の業績推移では、過去5年分の決算情報を見ることが出来ます。
決算期2023.12のところの予という文字は、これは予想ですよということが書いてあります。
決算期が2022.12の営業益のところに赤いマーカーが引かれていますが、これは過去最高であったことを示しています。
つまり営業益653,575百万円が過去最高であったということです。

ここで決算を見る上で数字のポイントとして、単位が百万円の時は、1つ目の「,」があるところが、億円と十億円の境になっています。
また、2つ目の「,」があるところが、千億円と兆円の境になっています。
これは、慣れていくしかないですね。

それでは、各項目が何を示しているのか、一つ一つざっくりと解説してきます。
決算期は、23年12月末で終わる決算を2023.12と記載しています。
売上高は、商品がどれだけ売れたかを記載しています。

次は営業益です。
売上高から原価を差し引いたものが売上総利益(粗利)と呼ばれています。
この売上総利益から人件費、広告費、光熱費などの販売費および一般管理費を差し引くと、商品を仕入れて販売するという本業で稼いだ営業益(営業利益)になります。

経常益は、営業益が本業の儲けですが、そこから借金の貸借や不動産の収入や保有株式の配当など、営業外収益や営業外費用を差し引いたものです。
アメリカの決算などでは税引前利益と呼ばれることもあるのですが、経常利益と税引前利益はニアリーイコールだと思ってもらえれば大丈夫です。

最終益は、経常益から特別損益や法人税などを差し引いた、純粋な企業活動の成果を表します。
別な呼び方として、純利益や当期利益、税引き後利益とも呼ばれています。
この最終益が株主のものとなるのですが、最終益を発行済み株式数で割ったものが、修正1株益となり、EPSと呼ばれています。

修正1株益(EPS)から配当をいくら出すのかを記載したのが、1株配の欄になります。
このあたりをざっくり読めるようになれば、利益が伸びているなということも、配当性向は高すぎないだろうかなど企業の状態を見ることが出来るようになります。

次はキャッシュフロー(CF)の推移です。
帳簿上の営業益は653,575百万円ですが、実際に現金はどういう状態なのかというと、営業CFの483,799百万円の現金が入ってきています。
ここは黒字がいいです。

次にみるのが、投資CFの-101,822百万円です。
これは工場を建てたり事業投資をしたりということです。なのでここはマイナスで然るべきです。

この営業CFと投資CFを差し引いたものが、フリーCFの381,977百円になります。

この残ったフリーCFをどうするのかといえば、財務CFです。
財務CFでは-306,176百万円なので、借金を返したり、配当金を出したりということに使っているということです。
その結果、最終的に残った現金というのが、現金等残高の866,885百万円です。
これが資産に対しての比率が現金比率で13.24%ということです。

次に見なければいけないのが、今期業績予想の収益性です。
業績推移と同じように売上高、営業益の記載があるのですが、この営業益が売上の何%になったのかを示しているのが売上営業利益率です。
JTは23%で今年も高いなという印象ですが、この営業利益率は業界によって様々です。

続いてROE(自己資本利益率)とROA(総資産利益率)です。
ROEは、純資産と比べて純利益は何%なのかを示したものです。
日本企業は平均で8%で、10%もあれば高いほうとされています。
ROAは、総資産と比べて純利益は何%なのかを示したものです。
日本企業は平均で3%、5%もあれば優秀と言われています。

最後に見なければいけないのが、財務【実績】の表です。
まず見るのが総資産で、6.3兆円もあります。
その内、自己資本は3.5兆円あります。
この自己資本というのは、貸借対照表の純資産とニアリーイコールと考えてもらって結構です。

自己資本比率(55.3%)=総資産(6.3兆円)÷自己資本(3.5兆円)という計算式になります。
この自己資本比率は、30%あれば問題なし、40%あれば潰れないと言われております。
ここで見るのが、自己資本が年々増えていっており、かつ自己資本比率も年々増えているということが大事です。

それでは、どうやって自己資本が増えていくのかといいますと、(利益)剰余金です。
この(利益)剰余金とは、損益計算書(PL)の利益のうち、配当金を差し引いた残りの金額を(利益)剰余金に入れていきますという流れです。
なので、(利益)剰余金は毎年積み重なっていき、今は3.0兆円の剰余金があるということです。

この(利益)余剰金が何を示しているかというと、自己資本3.5兆円の内、営業して稼いだ利益からコツコツとプールされて貯めていったのが(利益)剰余金の3.0兆円ということです。
自己資本の残りの0.5兆円は最初に株などを売り出して最初に調達したお金ということです。

続いて、有利子負債倍率です。これは総資産のうち、45%は負債ということになるわけですが、この負債の内、利子をつけて返済しなければいけない借金というのは、営業CFと比べて何倍ですか?というのが記載しております。
つまり、営業CFの483,799百万円と比べて有利子負債が何倍あるのかというと、0.28倍しかないということです。
これは業界にもよりますが、1倍を下回っていれば良いとされています。

最後に、純資産(≒自己資本)を発行済み株式数で割ると1株純資産(BPS)が算出できるという仕組みです。
株価÷1株純資産(BPS)をするとPBR(株価純資産倍率)を算出することが出来ます。

さて、長くなりましたが、私が株探をどのように使っているのかということを紹介させていただきました。
色々なボタンを触ってみて、わからない言葉を調べてみると新しい発見があるかと思います。
それでは、ここまで読んでくれてありがとうございます。

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