見出し画像

ぐだぐだ個人M&A話②

というわけで2記事同時公開です。
新連載だと50ページくらいあるしね。そんな感じです。

前回は話があっちゃこっちゃ飛びましたが、
個人M&A活動を開始した経緯を書きました。

今回は具体的にどう動いて1件目にたどり着いたかを書きたいと思います。

ソーシング初期

んじゃどうやって1件目M&Aしたか書きます。
特別なコネも人脈も何もない状態からスタートしました。
1件目やっちゃえば、その会社の資産をテコに次の買収って感じで
あとは雪だるま方式で回せるので最初が一番しんどかったっす。
やはりゼロイチは厳しい。

やったこと

① 経歴書と自己PR資料作成
② M&Aマッチングサイト登録&案件問い合わせしまくり
③ M&A仲介業者サイト巡回&メールで案件問い合わせしまくり

はい。完全脳筋ゴリラ営業です。
なんもない状態からやるにはゴリラになるしかない。
吹っ切れればゴリラも楽しいよ。ウホウホ。
みんなもゴリラになろう。

前回マッチングサイトを否定していて登録してんじゃん!
って言われるかもしれませんが、入り口マッチングサイトは有効です。
どんな案件があるかとか、M&Aの流れの把握とか、
その辺をお試すには無料でいい経験ができると思います。
中には本当にお宝も眠ってると思います。

さて、M&Aはお見合いとよく言われますが、
最初は買い手側はほぼなんも相手の情報がわかりません。
多少M&A用語使って解説していきます。
マッチングサイトはさておき、案件が紹介される際は基本的に
ノンネームシート(NN)とよばれる概要書が最初に提示されます。
これは会社名や住所等の特定できる情報を排除したもので、
業種や事業内容、地域、希望条件、財務数値などが記載されています。
会社名がバレちゃうとあの会社は売りに出てる、と業界内で変な噂が
立ってよくないですし、仲介会社を飛ばして(手数料を払いたくないがために)直接交渉しようとする輩が出てくるので当然の措置ですが。

我々買い手はまずはこのノンネームを見て、興味あるかないかを判断し、
次のステップ、詳細情報開示を仲介業者へお願いします。
ここで上記やったことの①の話に戻るんですが、
この詳細情報開示を通称ネームクリアと呼ぶんですが、
売り手側に、この会社が知りたがってるけど詳細教えていい?って
確認するプロセスが入ります。

このネームクリア時に相手がどんな会社かどんな人か知る情報がないと
相手はまぁ100%情報開示に応じてくれません。
つまり、①はめちゃくちゃクソほど重要です。
入り口ここで断れたらなんも前に進みません。
嘘がない範囲で盛り盛り森鴎外して完璧な資料を作ってください。

んで晴れてネームクリアが完了すれば、仲介会社と秘密保持契約(通称NDA)
を結んで、場合によっては業務委託契約書(通称SA)巻いたうえで、
仲介会社が作った詳細な案件概要書を見せてもらえる、というわけです。
案件概要書については各社それぞれ呼び名がありますが、
インフォメーション・メモランダム、通称IMとかって呼ばれてます。

ちなみに当時、個人で法人すら持ってない状態だったので、
このネームクリアが一番苦労しました。
想像を絶するくらいはじかれます。マジで。

先方(仲介会社もしくは売り手)に対面で会えたら
絶対何とか話を前に進める自信はあったのですが、
そもそも問い合わせしても返答すらない状態。
そりゃそうですね。
よくわからん個人の若造が買収したいって言ってきたとして、
売り手側が安心して託そうと思います?僕なら思わないです。

というわけで①のブラッシュアップはソーシング中常に行ってました。
あとは②・③の絨毯爆撃ですね。数撃ちゃ当たる作戦。
何件ネームクリア依頼しただろう。
M&A業界は不動産業界と似ているとよく言われます。
不動産業界に「千三つ」という言葉がありますが、
まさに1000社あたってこれだと思えるのが3社だと思ってください。
つまり最低でも300社くらい当たってどうか、って感じですね。
300連ガチャ回せば星5が1社くらい引けます。天井は悪い文明。

私はといえば、M&Aやろうと思い立った時点でかき集められた資金が
500万円だったんですが、この範囲で買える案件に絞ってたわけではなく、
むしろせっかくやるならこの資金と対象会社の資産・収益力をテコに
レバレッジ効かせてしっかりとした事業会社を買いたいと思ってたので、
高嶺の花にアタックし続けました。完全に狂奔状態。頭バーサーカー。

今はどうかわかりませんが、本当に当時は個人M&Aに関する
仲介会社の理解っつーか前例がなく、ほぼ取り合ってくれませんでした。
ただ、この動きを2,3か月続けてたら中にはあってやろうじゃないか、
という物好きなというか、高く売って成功報酬もらえるなら別に
相手はどこでもいいと考えるクソ外道仲介業者(言い方)もいるわけで、
何社か小さいM&A仲介会社とつながりができました。

ちなみにこのころまだ私はサラリーマンしてましたので、
案件は基本ネットで検索(業務中に)、メールで問い合わせ(業務中に)、
んで反応有ったらアポ取得(業務中に)という流れで活動してました。
業務しろ。まぁさすがに仲介業者に合いに行くのは業務終了後でしたが。

そんなこんなで、何件か情報ルートも構築でき、
これは、と思えるような1社にたどり着いたわけです。

2,000文字超えましたのでいったん終わります。
次に続く。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?