見出し画像

ぐだぐだ個人M&A話③

一回目は勢いで書けたけど、次は書くのが億劫になるパターンのやつ。
勢いって大事ですよね。久しぶり過ぎて前書いた内容を忘れました。

というわけで、前回振り返りですが、
どうやって最初の1件にたどり着いたか、
案件ソーシングルートの構築あたりを書きました。

今回は、具体的にどう進めたかを書いていきたいと思います。

案件ソーシング

1件目M&Aした時のルートは前述の通り

  • M&Aマッチングプラットフォーム(トラ〇ビとかバト〇ズとか)

  • 新興中小M&A仲介会社

主に分けてこの2パターン。
大手M&A仲介3社は個人を相手にしてもらえるはずもなく、
当時最初から除外してました。
今考えれば営業マインド高めの担当者に当たってれば
ワンチャン行けたかもしれない。
結局この業界、担当者次第なところあるよね。

怪しげなM&A仲介業者でも、意外とHPに案件情報を載せてる場合が多いので、ネット環境さえあればどんな案件が売りに出てるかを見ることができます。
ただし、そこは怪しげなので、不動産と一緒で、所謂「見せ」案件(本当は無いor既にクロージング済みなのに、集客のため掲げてるヤツ)もあるので注意。
実際、とある仲介業者は国がやってる事業承継引継ぎ支援センターの案件をあたかも自社案件として提示してきたので笑いました。
事業引継ぎ支援センター案件って基本手数料かかんないんですよ。
無理やり買い手側のアドバイザーに付いて報酬取ろうとしてるのかね。草。

というわけで、M&Aのこと知らなそうなお金だけはある会社or個人から手数料ふんだくったろ!的な悪徳ド外道仲介業者も中にはいるので注意。

M&A周りの登場人物

話が脱線しますが、ここでちょっと登場人物の整理をしたいと思います。
買い手と売り手のみで直接M&Aをクロージングまで持ってくケースは特殊なので、ここでは除外し、第3者が絡む通常のM&Aのケースを解説します。

売り手(会社を売却したいオーナー)
売り手側アドバイザー
   ↓
(交渉)
   ↑
買い手側アドバイザー
買い手(会社を買収したいオーナー)

これが本来あるべき形です。
それぞれの側のアドバイザーが各々の側の利益の極大化を図る構図。
アドバイザーは金融機関だったり税理士だったりM&A専門家だったり。
決まったらそれぞれがそれぞれ側から譲渡金額に応じた報酬をもらいます。

でもこのケースだとなかなか決まらないようです。
前の記事にも書きましたが、中小企業のM&Aはほぼお見合いです。
大企業のM&Aのようにバチバチ交渉やってたら決まるもんも決まりません。
というか単純に売り手と買い手が別々のアドバイザーつけると各種調整がうまく回らんのよね。

というわけで、現在の主流は下記のパターン。

売り手(会社を売却したいオーナー)
   ↑
(交渉)
M&A仲介会社
(交渉)
   ↓
買い手(会社を買収したいオーナー)

M&A仲介会社が売り手側と買い手側を文字通り仲介して決めていく構図。
両方とすり合わせを行い、落としどころを見つけて案件を決めていく形です。案件が決まった場合、M&A仲介会社は両方から報酬を受け取ります。
この形は通称「両手」と呼ばれてます。(さっきの片側のみのは「片手」)
これ、当然片手より決まるんですが、利益相反なんじゃね?と専ら議論されてます。
M&Aの場合そもそも売る案件がないと始まらないので、両手のM&A仲介会社は体感ですが、買い手8:売り手2くらいで比重を置いてる気がします。買い手は別にお前じゃなくてもいいし・・・って感じでないがしろにされるんですね。つらたん。


具体的にやったこと

閑話休題。
ソーシングの話に戻りますが、私は下記の目線で案件を探しました。
仲介会社とかに案件の紹介を頼む際もこの5要素を伝えておけば、先方も案件を見繕いやすいかなと思います。

①業種:鋼材を使う製造業
②地域:関東圏
③年商:3億円程度まで
④従業員:10名程度まで
⑤金額感:50M程度まで

解説していきます。

①業種
まずはどういった業界のどういった業種かを絞ります。
ピンポイントでアレを作ってる会社を引き継ぎたい!とかコレをやってる会社じゃなきゃヤダ!って探すと、まぁ見つかりません。
僕の場合は銀行の次に鋼材の専門商社、その次に電子部品関連の商社に勤めていたので、活かせる知識や経験や人脈も考慮に入れ、ざっくり鋼材が絡む製造業で探していきました。
商社時代で勤務するなか、実際高齢化で取引先が廃業する問題を肌で感じていたこともあり、製造業は特に案件が多いだろうと思ってました。(多分実際多いです)

②地域
地域に関してもピンポイントで東京!23区内じゃなきゃヤダヤダ!とかやってると一生見つかりません。時代は地方創生です。Iターンです。Iターンってターンじゃないよね。Iだよね。
M&Aでいいな、と思う案件が出てきたとしても、基本縁もゆかりもない地にある会社だと思ってください。
そこを買う、ということはその近辺で生活基盤を築くってことです。
たいてい中小企業は地場密着型です。その地元を愛せますか?
Iターンで飛び込んでください。そこに愛はあるんか?

企業は首都圏に集中してます。ので、首都圏中心で探した方が案件拾える確率高いんじゃね?と思うでしょ?
でもね、個人的に色々見てきましたが、高齢化に伴う後継者問題はやっぱり首都圏からちょっと離れた郊外・地方都市に多い気がします。
そして、地方の会社はB/SもP/Lも綺麗な確率が高い気がします。地方で生き残ってるくらいだからね。生き残ってるのには訳がある。

③年商
④従業員  
この辺はまとめてです。いわゆる会社の「規模感」ですね。
どのくらいの規模の会社を手に入れたいか。私の場合経営ぺーぺーだったので、まずはスモビジからと思ってました。スモビジ言いたいだけ。
銀行や商社時代に部下というか後輩の面倒も見てたので、10名くらいなら目が届くかなーと思って適当に決めました。
はい、この辺はぶっちゃけ適当でいいと思います。
3億言ってたけど5億あるんですが、とか10名程度って言ったけど18名いるんですが、とか、それで検討外にならんでしょ?
だから目安として適当でいいんです。

⑤金額感
ここはちょっと設定難しいところですね。
自己資金一切入れないで借入フルレバでやるんや!という人にとっては、金額設定とか意味ないですし。
対象会社のB/SとP/Lを担保に、なんちゃってLBOスキームで買収代金の全額を調達、が持ち出し0でできる最高のカタチです。好みによりますが。
ただ、よほど案件ピカピカ、本人の経歴もピカピカ、スキームガチガチでM&A後の事業計画も蓋然性バッチシ、しかもなんと土地担保フルカバー!!!ドン!!!!
みたいなことがない限りフルレバは通らない気がします。
つまり可能性はほぼ0ですね。
フルレバ通したで?って人はその金融機関と担当をぜひ紹介してください。
マジでM&A案件に積極的な金融機関とは喉から手が出るほど繋がり作りたいマンです。
M&Aの勝敗は最終金融つけれるかどうかです。
いくら先方に気に入られたからと言っても、金がないとなにもできませんからね。世知辛いね。

M&Aはいわば投資です。
銀行は基本的に投資に金出しません。
テスラ株買いたいから金貸して?っつって貸してくれないでしょ?
それと一緒です。
なので僕らは必死に、
これはM&Aじゃないよ^^^事業承継だよ^^^^
地方優良企業の後継者問題を解決する社会的意義の高い案件だよ^^^
大丈夫、ホラ怖くない怖くない^^^
ちょっとでいいから、ほら先っぽだけ(融資)突っ込んでみよ?^^^^
って地場金融機関にお願いするんです。

さて、僕の場合ですが、自己資金が5Mあったので、
まあレバレッジ10倍で50Mくらいまでが関の山かな、と思ってました。
ちなみに根拠はないです。
仲介屋も予算によって案件出す出さないが多少はあると思うので、フカせる自信がある方はフカしてみてください。

いつの間にか3,000字超えてたのでこの辺で終わります。
話脱線しまくりで全然進まない件。やむなし。

ではまた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?