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まほうつかいウーのふしぎなえ

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新刊が発売になりました。

まほうつかいウーのふしぎなえ
エド・エンバリー /作
小宮 由 /訳
文溪堂

モノクロのオプ・アート(錯視)の絵本です!

ある国の王子が、魔女に魔法をかけられて、カエルの姿になってしまった! そこでカエルの王子は、元の姿にもどしてもらおうと、魔法使いウーに相談します。そこでウーは、いろいろな魔法(錯視)を使って、王子にかけられた魔法を解こうとするのですが…。果たして無事、王子は人間の姿に戻れるのでしょうか…?

私の本にしては珍しいマンガのようなコマ割りの展開でお話が進んでいきます。そして、要所要所にオプ・アートが出てくるのですが、これが不思議で美しい! 紙に描かれていないものが見えたり、動いたり、光ったり。そんなオプ・アートが楽しめます。その上、飾ればインテリアにもなりそう。

作者は、エド・エンバリー。エンバリーといえば「エンバリーおじさんの絵かきえほん」で有名です。うちの文庫でも、これでときどき子どもたちとお絵描きをしています。この人の絵は、実にシンプルでハイセンス。驚きなのは、この本が1975年、いまから45年前に描かれているということ。随分前に、この本の古書を見つけた時の感動は忘れられません。もちろん、初邦訳。日本のみなさんにお届けできてうれしいです。

そして、この本に載っている99%の文字が手描き文字です。デザインしてくれたのが、デザイナーの岡田善敬さんで、文字を描いてくれたのが、奥さまの綾さん。原書の雰囲気にぴったりの日本語にしてくれました。ギリギリまで文字の修正を対応していただき感謝です。当初、文字は活字にしようかという話だったのですが、熱意ある編集者さんの努力もあり、本文のみならず、奥付、プロフィール、帯に至るまで、手描き文字になりました。

また、この本は、墨一色の本なのですが、使われているインクが、ふつうの黒ではなく、黒の中でもさらに黒い、女神インキスーパーブラック(すごい名前!)というインクで刷りました。パキッとした黒と白のコントラストをご堪能下さい。

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