プロット分解 やり方 解説
見つからなかったため、自分用も兼ねてまとめました。
結論
プロット分解とは、分解対象がどのプロット類型に属するか、理解する作業です。
大枠プロット類型→小枠プロット類型の順に作業を行います。
作業手順は下記の2つです。
①大枠プロット類型の理解:全体に目を通し、グラフ(感情曲線)を書く
②小枠プロット類型の理解:章ごとにイベントをグラフに置いていく
大枠プロット類型と小枠プロット類型
ここから詳しく説明していきます。
大枠と小枠の違いですが、私は下記の通りだと理解しています。
大枠:全体を通して叶えるべき願い、着地点、結末
小枠:結末にたどり着くまでに起こるイベント
例えば、ドラ〇もんを例に挙げると、下記の通りとなります。
大枠:未来の猫型ロボットが過去にやってきて先祖を成長させる
小枠:未来道具を使って起こる騒動
大枠はテーマ、テーゼ、命題とも言い換えられます。
小枠はイベント、~編とも言い換えられます。
プロットとは「物語の筋」という意味のため、大枠も小枠もプロットと言えるのですが、小説を書くときおよび、プロット分解を行う際には、この二つを分割して、設定ないし考察すると物語でやりたいことがすっきりすると感じています。
それではさっそく、大枠プロット類型を考えていきます。
大枠プロット類型
小説論を少々前に探すと見つかる、有名な類型「感情曲線」「序破急」「三幕構成」
これらは主に大枠に分類される類型だと、私は考えました。
どれも、それぞれ1冊の本になるほどに奥深いものですので、こちらでは簡易的にまとめます。
感情曲線
感情曲線を理解するために、事前知識として知っておきたいものに「モチベーショングラフ」があります。
モチベーショングラフとは、自分の生涯でどのように感情が推移したか、時系列順に折れ線グラフにしたものです。
就活や仕事で作成した方もいらっしゃるのではないでしょうか?
物語とは、意図的に感情に作用させる文字列であり、情報です。
作者は読者様方にどのような感情にさせたいか、決める必要があります。
少し前に流行ったビッグデータ解析によると、物語に現れる感情の揺れ幅のグラフは6種類なのだと言いいます。
ずっと上昇
例:立身出世物語に見られる、最底辺から這いあがる物語ずっと下降
例:絶頂からの転落、シェイクスピアがよく書く悲劇下がって上がる
例:ひどい目にあってからの逆転劇上げて下がる
例:成功したと思いきや失敗で幕を閉じる。ギャグ漫画でもありますよね上げて下げて上がる
例:成功したと思いきや途中悲劇が起こる、けど色々あってハッピーエンド下がって上がって下がる
例:這い上がり希望を見たと思いきや悲劇で幕を閉じる
本当に6種類かは置いておいて、プロット分解の助けにはなると思います。
映画や小説を一回通して目を通し、グラフを書き、後述の小枠プロット類型を探りましょう。
序破急
短編に、特に勧められることの多いプロット類型です。
長編を書く場合は後述の三幕構成を使います。
序:物語の始まり
破:急展開
急:クライマックスまで上がっていく。上がりきってクライマックス
三幕構成
長編に、特に勧められることの多いプロット類型です。
なぜ長編向きかというと、それぞれの幕ごとに、小枠プロット類型に示すイベントを起こす必要があり、短編では文字数や尺が足りないためです。
序破急と同義語だとWikipediaには載っていますが、先述の感情曲線で見ると、異なる曲線を描く、別のものに思えます。
第一幕:設定 誰が何をする物語?
第二幕:対立 問題発生、目的にたどり着けない、修行や仲間との邂逅
第三幕:解決 敵との対峙、対決、解決
小枠プロット類型
大枠を説明したので、今度は小枠プロット類型を説明していきます。
イベントと呼ばれる物事
小枠プロット類型とはイベントであり、連載漫画で言う「~編」です。
何が起きて、それによってどう着地するか。大枠を意識して発生させます。
見たい光景があって、あなたが物語を書きたいと思ったとき。
書きたいものにたどり着くには、道中の出来事を書かなければいけません。もしくは、全体のテーマをより際立たせるためにも、付帯事項としてイベントが必要です。
類型がまとまった素晴らしい書籍がありましたので、下記にリンクしておきます。
プロット分解のグラフへの置き方
付箋がおすすめです。
イベントの開始~終了まで、起こった出来事を付箋に記載し、グラフに張りつけていきましょう。
監督 新海誠様が大ヒット映画『君の名は。』の感情グラフをTwitterにちらりと公開していらっしゃいました。
こちらがプロット分解の完成系イメージとなります。
出典
再掲となりますが、ここまでの出典リンク先をまとめます。
実践結果
私は小説を書く人間です。
毎日考えつく面白い小説を、皆と共有したくて書いています。
このページの内容を調べ、まとめたのも、考えついた小説をもっと上手く書けないかと思ってのことです。
さっそく、序破急を意識した短編を書きました。
過去作もまとめております。
これからもたくさんの小説を書いていきますので、もし良ければTwitterをフォローしてもらえると嬉しいです。
また、何かございましたら、大変お手数をおかけし申し訳ございませんが、こちらよりご連絡ください。
次ステップ キャラクター作成
ここまで読んで頂き、誠にありがとうございました。
初めは三行ほどでまとめられると思っていたのですが、ここまでの文量となり、驚いております。
いつか名作を書く、誰かの助けになれば幸いです。
そして、私もその誰かと同じく、頑張っていきます。
今回、このページは物語のプロット類型を学んでいきましたが、小説にはもう一つ重要な構成要素があります。
キャラクター
魅力的なキャラクターこそが、物語のすべてだと豪語する人すらおります。
少なくとも、魅力的な物語には魅力的な登場人物がつきものです。
プロット分解を数こなしていけば、自ずと登場人物像も分析することとなるはずです。またいつか、キャラクターの作り出し方を理解出来たら、まとめたいと思います。
その日か、どこかで、またいつか。
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